【大企業編】あなたが秘書としてお仕事をするなら……大企業or中小企業どっち!?

秘書のみなさん、こんにちは!ナミコです。

みなさんのお勤め先は大企業ですか?それとも中小企業ですか?

両方で勤務した私の経験を元に、秘書としての働き方の違いをお伝えしたいと思います。
みなさんの働き方の参考になれば幸いです。

今回は【大企業編】ということで、大企業で秘書として働いていたときの体験談をお伝えします!

そもそも大企業と中小企業って?

中小企業庁が行った集計(2016年)によると、国内の99.7%は中小企業ということになります。
逆に言えば、日本に大企業は0.3%しかないんですね。

知名度が高くても、全国展開していても、資本金や従業員数などの基準によっては中小企業に分類されるので、日本には圧倒的に中小企業が多いんです。
企業分類に関する定義についてはこちらをご覧ください。

対して同じく中小企業庁の別統計資料によると、従業員数は約36%が大企業。
企業数との差からも、大企業の人数がいかに多いかわかりますよね。

大企業の秘書ってどんな感じ?

やっぱり人数が多い!

上記の通り、大企業は人数も多く当然役員の数も多くなります。
したがって秘書だけでも何人も、会社によっては50人以上いることも。

そのため「秘書室」「秘書課」など、秘書だけで1つの部署が作られている会社も多い印象です。
私が以前勤務していた大企業(従業員数は数千人)にも総務部秘書課がありましたし、国を始めとする行政機関にも「秘書課」が置かれていますよね。

役員執務室の隣や同じフロアにデスクがあることも多く、忙しい役員ともコミュニケーションが取りやすい環境になっています。
役員の在席の有無は秘書しかわからないことも多々あり、「いつごろなら社長は席にいらっしゃいますか?」などの問い合わせも秘書が一手に引き受けることになりがち。

グループウェアや掲示板など、全員で共有できるソフトがない時代には、ひっきりなしにある問い合わせと来客応対だけで、1日のほとんどが終わってしまう、ということもあったそうです。

人間関係も複雑!

人数が多いと、人間関係も複雑になることも……。
ドラマのように学閥や派閥に直面したこともありますし、社内のうわさ話を秘書に漏らされる方もいらっしゃいます……。

社内不倫のカップルの名前をご丁寧に教えてくださる、という方も実際にいらっしゃいました。
手土産の銘柄や接待のお店のランクなど周囲の目を気にされる神経質な方も。

ご自身のボスがこういったタイプならば、役職の上下関係も気に掛けつつ、手土産の金額を調整し、行きつけのお店が他の役員とかぶってしまわないよう新たなお店を開拓するのも秘書のお仕事になってきます。

大企業の秘書は、常に人間関係にも気を配り、特に横のつながりを持って、周囲の誰とも平等に良い関係を保っておくことも大切かな、と思います。

秘書=高嶺の花?

また大企業の秘書は、普段役員以外とコミュニケーションが取りづらい環境にいることも多いので、「今日は上司と宅配便の方以外と会話してないなあ……」という日も出てきます(笑)。
そのためか、なぜか「高嶺の花」というイメージで見られがちなことも。

他部署の社員の中には「入社式以来、生で社長の姿を見たことがない」という人もわんさかいます。
そんな環境の秘書が同期会や社内イベントに参加すれば、顔見知りや同期から「社長っていつも怖い顔してるの?」「社長秘書の〇〇さんってどんな人?」などと、質問攻めにされるのは大企業の秘書あるあるです(笑)。

もちろん言えることと言えないことがあるので、気を付けなければなりません。
「この前の表彰式の時、社長の後ろにいたよね、すごーい!」など、できれば代わってほしいようなことで褒めてもらえたりもします。

つまり社内では注目されることが多く、知名度も自分が思うより高いため、社内では気が抜けないということですね……。

転職しなくても……?

企業規模が大きい、ということは社内異動や転勤の可能性もついて回ります。
身近な秘書の先輩も、産休育休取得後に実家近くの支社に希望を出して異動された方、可能性を広げたい、と海外事業部に異動された方など、ライフスタイルに合わせてフレキシブルに異動されていました。

転職しなくても、見知らぬメンバーと全く違う環境でお仕事できるチャンスがある、というのも大企業の特徴だと言えます。
社内でも自分の仕事とは全く異なる分野があり、キャリアを途切れさせることなく、それぞれのスペシャリストと関われる、というのは大企業ならではのメリットですよね。

同僚秘書との深い絆

同期入社、同時期入社の社員も数十人、数百人単位でいるのが当たり前。
そんな同期とは研修や同期会など、何かにつけて顔を合わせる機会も多いものです。

ただ同時期に入社したというだけの関係ではありますが、社内で最も心を許せる貴重な存在なんです。
たとえ入社以来顔を合わせていない同期でも、管理職に名前を見つけると嬉しいもの。
遠方の同期が出張して来る、という連絡があれば、近隣の同期で予定を調整して大歓迎!ということも当たり前に行っていました。

入社後10年以上も経ち、いい年の「オッサン」「オバサン」に未だにファーストネームを呼ばれても不愉快にはならないのは、同期ならではの関係性と言えます(笑)。
昇格試験も同時期に受ける確率も高く、試験会場で顔を合わせることもありました。

ちなみに私の以前の職場の昇格試験は、1問目が「社長の名前を漢字フルネームで書け」、というのが定番です(笑)。
秘書であれば見慣れた上司のお名前ですが、当時の社長は珍しい苗字の上、旧字体が含まれているおり、地味に難問でした。
おまけにこの問題が不正解だと、1発アウトで不合格になる上、もれなく上司に呼び出されるというおまけつき。
「これが一番の難問」と嘆いていた同期もいましたが、逆に私は普段あまり接することがない、商品原価率や損益分岐点の計算に四苦八苦……。

それぞれの得意分野を(私は社長の名前ぐらいですが)教え合いながら勉強したのも良い思い出です。

秘書として様々な経験ができる!

大企業では、以前の記事でご紹介した賀詞交歓会株主総会をはじめ、新製品発表会や展示会、プレスリリースなどなど、上司や会社が取材を受けたり、マスコミに登場したりする機会も多数あります。
また、地元の方を招待する工場見学会や学校遠足の受け入れ、職場体験やインターンといった学生、生徒との交流など、普段関わることのないイベントを経験できるチャンスが多いのも、やはり大企業ならでは。

社外向けのみならず、社員家族の職場見学会、バーベキューやボウリング大会、運動会やバザーまで、各地で1年中行事が目白押し、なんていう会社もあり、社内報のネタには事欠きません(笑)。
私が在籍中には「テーマパークに納品した自社製品の視察」という名目でテーマパーク見学ツアーまであり、なんと社員全員無料招待!という役得に恵まれた年もありました。

さらに有名選手のスポンサー企業や実業団チームがある企業ともなれば、パブリックビューでの応援イベントや、応援団として自社チームの応援に参加する機会もあります。
イベント好きの方には嬉しい環境かもしれませんね。

秘書としての経験値アップを目指すなら、大企業も選択肢のひとつに!

今回の私の勤務経験を元にお伝えしましたが、イメージ通りでしたでしょうか?
このような多種多様な経験ができる可能性がある大企業。秘書としての経験値もアップするかもしれません。お仕事を探される際の参考にしてくださいね。

次回は中小企業についてお伝えしますね。

それでは秘書のみなさん、今日もお疲れさまです!

ナミコ

現在外資系商社にて、社長秘書、総務業務全般を約10年担当
突発的なトラブルすら面白がる前向きかつ好奇心旺盛な性格で、今日も楽しくお仕事中。
日々の気づきの中、秘書のみなさんと共有したいことを発信していきますね。

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