備えあれば憂いなし!秘書さんのための「防災のススメ」

秘書 防災

秘書のみなさん、こんにちは!ナミコです。

みなさんの職場では災害に対する備えはされていますか?

昨年も大きな地震が何度もありましたよね。
震災を思い出された方も多かったのではないでしょうか。

そこで今回は私の職場での防災対策、BCP対策をお伝えしたいと思います。
みなさんの職場のご参考になれば幸いです。

※編集部より
BCPとは「Business Continuity Plan」の頭文字を取った言葉で、日本語では「事業継続計画」と訳されます。
有事の際でも重要な業務を継続できるようにするための計画というイメージです。

秘書の体験談 〜先達の教え〜

当社は先の震災で入居していたビルが半壊してしまい、壊滅状態に陥りました。
そこで当社では、当時を知る前任の総務部長から脈々と引き継がれた、下記の対策を実行しています。

  1. 社屋の移転(必要に迫られて)
  2. アナログ電話回線の確保
  3. 社内サーバーバックアップデータの別支店での保管
  4. クラウド型グループウェアの導入
  5. 飲料水サーバーの設置
  6. 半年に一度の本格的な防災訓練と防災用グッズ・簡易トイレの備蓄

ここからは、1つ1つを詳しく解説していきたいと思います。

1. 社屋の移転(必要に迫られて)

オフィス 防災

本社事務所が業務不能になり、必要に迫られて移転した本社社屋。
引っ越し先として、少し交通の便が悪いところを選んだのも、防災の観点からの理由が大きかったそうです。

確かに現社屋の前後左右を見渡しても、高層ビルどころか隣接する建物すら皆無!
窓も手動で開けられ、換気も簡単(笑)、風通しも抜群!
もちろん普段は暑さ寒さに加えて雨や直射日光、そして見たこともない虫におびえながら、という過酷な通勤条件ではあります。

しかし言い方を変えれば360度遮るものが何もない抜群のロケーション。

実は花火大会の特等席である、という隠れたメリットもあるんです!
以前は花火大会の日は屋上が開放され、社員と家族をご招待。
ビール片手に花火大会を寝転びながら鑑賞するというおいしいイベントもあったぐらいです。

さらにこの交通の便の悪さこそが、社員一丸となって在宅勤務推実現に向け数々の業務改善に本腰を入れるきっかけになったのですから、何が幸いするかわかりませんよね。

結果的に「先見の明があった」とも言えるのかもしれません。

2. アナログ電話回線の確保

防災 電話回線

こちらは「絶対になくさないように」との引継ぎがありました。
そのため、今でも社内には1回線だけアナログ回線の電話が、がらんとした部屋の大きな机の上に鎮座しています。

倒壊する危険が一番低い場所に設置することで、いざというときに埋もれてしまうのを防いでいるんです。
時々そばを通りかかる時に受話器を上げてチェックしていますが、もちろんちゃんと開通しています(笑)。

3. 社内サーバーバックアップデータの別支店での保管

こちらは社内サーバーがアップグレードされた際に終了しました。

以前は毎日決まった時間にバックアップを取り、社内便で東京と関西の事務所でデータを送り合っていました。
先の震災では会社全体が壊滅状態に陥ってしまったため、その教訓も踏まえ「会社機能全体がマヒしてしまわないように」という工夫の一環でした。

関西か関東、どちらかの支社にデータが残っているのでとっても安心でした。

4. クラウド型グループウェアの導入

クラウド型グループウェアは、どこにいても安否確認ができて便利です。
電話やメールがつながらなくなってしまっても、有事の際にはログインするだけで生存確認とするということになっています。

もちろんそれだけでなく、
秘書を悩ます新しい生活様式!お客様へのお茶出しはどうする?|Hisholio(ヒショリオ)
こちらでご紹介したように、来客情報をシェアしたり、

秘書の名刺管理術!~ファイリングから破棄のタイミングまで~|Hisholio(ヒショリオ)
こちらでご紹介したように、名刺情報と贈答品履歴を紐づけて関係者全員でシェアしたり……。

さらには在宅勤務時でも上司宛の申請書類をチェックできるようになるなど、普段の業務改善や時短にも多大なる貢献をしてくれています。

職場のBCPリストの作成

個人の安否が確認できたら、その後は会社機能を維持することにすぐにシフトできるようにBCPリストを作成しています。
誰が何を主担当としていて、まずはどこに連絡し、どのように仕事を再開するのか、詳細なフローが作成されています。

みなさんも機会を見つけて、自分の担当範囲をご覧になってみてはいかがでしょうか。
役員が多い本社で、特にお年を召した方にお仕えの秘書さんであれば、どのように上司とともに避難するのかなどのシミュレーションも大切になってきますよね。

ある程度以上の会社規模であれば、部署ごとに有事の際の役割が自動的に割り振られていることも多いものです。
「え?こんなことの担当になってる?知らなかった!」ということがあれば、総務や危機管理担当の方に確認されておくことをオススメいたします。

以前、秘書の先輩は、いつの間にか役員の緊急連絡窓口にされていたそうです。
慌てて総務に確認したところ、役員秘書で最も社歴の長い人が代々担当する、と決まっていたそうなんです。
それこそ「聞いてない!」と憤っていましたよ。

5. 飲料水サーバーの設置

ウォーターサーバ 防水

一見すると、「ちょっとぜいたくな福利厚生がある会社」と思われるかもしれません。

しかし本来の設置目的は災害時の飲料水確保。
当社の社屋は1. の通り交通の便が悪く、見える範囲には小さなコンビニがあるだけ。
それだけではとても災害時の飲料水を確保できません。

そのためこの飲料水は、有事の際には社員に配分できるように備える、いわゆる「会社版ローリングストック」としての機能を備えているんです。

こちらは規模にかかわらず全支店に設置されています。
以前大雨被害で長期間断水してしまった社員宅には、タンクごと運んで活用することができました。
その際は飲料水としてはもちろん生活水としても、また空の容器は水汲み用としても大活躍したという有意義な報告もありました。

同様に、お客様へお出しするドリンクを最近ペットボトルに変えたのも、いざと言う時には社員への小分け用としての確保という面もあるんです。

6. 半年に一度の本格的な防災訓練と防災用グッズ・簡易トイレの備蓄

会社 防災

こちらはみなさんのオフィスでも定期的にされていると思います。
しかし、当社はロケーション上、延焼の心配がない代わり、助けてくれる近隣企業も住民もいません(笑)!

したがって防災訓練はかなり本格的。
消火栓の点検も兼ねて、毎回消火栓にホースをつなぎ、実際に水を出して(水を撒いてももちろん誰にも怒られません)消火の訓練をしています。

あわせて消火器の使用方法も確認。
毎年新入社員には必ず両方の体験をしてもらうようにしています。
ベテラン社員ともなれば、消防団からスカウトされそうなほど手早く放水していて、頼もしい限りです。

また社用車を利用している社員には、公共交通機関がストップしてしまった際、誰を自宅近くまで送り届けるか、という分担も決めています。
当社の場合、台風や大雨など「今後、危険が予測できる場合、初めから在宅勤務に切り替える」という選択肢もありなので、今のところお世話になったことはないのですけどね。
いずれにせよ、安心に繋がるありがたいシステムです。

備蓄物に関しては敢えて食料は備蓄せず、「いかに会社から無事に帰宅するか」というところを念頭に置いています。
ヘルメットや毛布など、賞味期限がないものを中心に備蓄しています。

こちらも肝心な時に埋もれてしまわないように、2. の黒電話と同じ部屋に置き、防災訓練の際に中身を確認するようにしています。

備えある秘書は憂いなし!?

最近は大きな災害が起こった日を風化させないため、日を固定するなどして地域や職場での避難訓練が開催される機会も多くなりました。
オフィスでもそのような機会をとらえ、危機感を持って備えておきたいものですね。

「急ぎではないが、大事なこと」に仕分けされがちな防災対策。
なんとなく後回しにしてしまいがちですが、きちんと時間を取って社内のしかるべき担当者と対策しておくのがオススメです!

それでは秘書のみなさん、今日もお疲れさまです!

ナミコ

現在外資系商社にて、社長秘書、総務業務全般を約10年担当
突発的なトラブルすら面白がる前向きかつ好奇心旺盛な性格で、今日も楽しくお仕事中。
日々の気づきの中、秘書のみなさんと共有したいことを発信していきますね。

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