秘書のみなさん、こんにちは!
企業においてパブリシティ、つまり宣伝やPR活動をどのように行っていくかは極めて重要ですよね。
メディアの取材には、社長をはじめ役員がコメントを求められるシーンは多いもの。
メディアに取り上げられるまでの広報の動きを頭に入れておくと、秘書としても手厚いフォローができると思います。
今回は、元広報・現秘書のライターamamが、「メディアに向けた広報活動」とはどんなものがあるのかをご紹介していきます!
目次
広報が担う「ノンペイドパブリシティ」とは?
秘書にとっても大事な広報業務については以下の過去の記事でも触れています。
秘書も知っておくべき!今さら聞けないプレスリリースの極意!
秘書も知っておくべき!プレスリリース作りのコツ!
これらの記事では、広報担当がメディアに向けた招待状とも言える「プレスリリース」とはどんなものかをご紹介しました。
今回はプレスリリースを送った後に実施される、PRイベントについてご紹介したいと思います。
「会社のPR・宣伝」と聞いてみなさんは何を思い浮かべるでしょうか?
きっと多くの人が「広告」を挙げると思います。
テレビで流れるCM、電車の中吊りなどの交通広告、ウェブサイトに現れるネットバナーなどなど、広告は会社や商品を広く知らしめるために重要なツールですね。
しかし、多くの企業では「広告」(プロモーション)と「広報」は部署を分けていることが多いと思います。
なぜかというと、この「PR・宣伝」の手法が、広告と広報では全く異なるからなんです。
PRをおおまかに分けると、ペイドパブリシティ(Paid Publicity)と呼ばれるいわゆる広告費を支払う手法と、フリーパブ、ノンペイドパブリシティ(Non-Paid Publicity)と呼ばれる広告費を払わない宣伝活動=「広報」に分けられます。
お金を払わない宣伝とはどういうものかというと、メディアによって報道してもらい記事として取り上げてもらうことです。
そのための日々の地道な広報活動が広報担当者の大きな仕事の一つとなります。
メディア向けの広報活動ってどんなもの?
さて、広報活動と言っても幅広い方法があります。一般的にメディアに対し何かを発表するやり方として、複数のメディアに同時に知らせる方法(一斉発表)と、タイアップのような形で個別の媒体のみに情報を渡す代わりに大々的に宣伝してもらう手法があります。
一斉発表の代表的なものはプレスリリースですが、より深く取材をしてもらうためにPRイベントを実施することも多いんです。
では、そのPRイベントとは、どんなものでしょうか?その一部をご紹介していきますね。
1.記者会見、記者発表会
芸能人の結婚報告会見、謝罪会見など、記者会見のイメージはフラッシュパシャパシャ!の様子を思い浮かべる方も多いかもしれません。
記者会見というものは文字通りプレスに向けたお披露目会です。
例えば、アップル社の新作発表会の様子を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
最近ではメディアへ向けた発表であると同時に生配信をする企業も多いですよね。
ただし生配信してしまうと、情報の鮮度と価値が落ちるためメディアは嫌がります。
生配信することのメリット・デメリットを見極めた上で行う必要があります。
2.プレスセミナー、見学会
文字を聞いて記事が書けるような分かりやすいものであれば良いですが、専門性の高い技術系や医療系、はたまた電子工学系など、メディア側にとっても情報を伝えるためにある程度知識が必要です。
そんなときは、新商品や新技術の発表に際し、より理解を深めてもらい記事を書いていただくために勉強会や見学会を開くこともあります。
3.記者懇親会
大企業や、大物政治家、スポーツの世界では各チームや選手に【番記者】と呼ばれるその会社(人)個別の担当記者さんが付いています。
良い記事を書いて頂くには、記者の方々との良好な関係が必須です。
そこで定期的に記者さんとの懇親会を実施し、日ごろからリレーションを作る努力をしています。
取材される側としても、記者がどんな人物かを知っておかなければなりませんし、記者側も取材対象と親睦を深めるために非常に重要な機会となります。
広報担当はこうした会を積極的に企画し開催することで、自社の情報をコントロールしやすい環境づくりを整えていきます。
秘書が担いたい広報活動とは?
これまで、色々とご紹介したものの、私たち秘書にはちょっと関係ない話…と思っちゃった方も多いかと思います。
しかし、実は広報活動は私たち秘書の仕事にも密接に関係してきます。
なぜかというと、多くの秘書さんは会社の社長をはじめとした役員に付いていることが多いですよね。
つまりその方々は、会社を代表してメディアに出演する可能性が高い人物たちと言えると思います。
秘書として、自分の上司が広報に関わる際には、その流れや意味を理解しておくのは非常に大事ですし、広報部との連携もより密になると思います。
では具体的に秘書としての仕事に影響が出るのはどういった部分でしょうか。
1.役員や社員が出演した番組、あるいは記事をチェックしておこう!
社内の誰かがメディアに出演すると、取引先の方から「そういえば、あの記事を拝見しましたよ!」と話題に上がることもしばしば。そんな時に「え?それなんでしたっけ?」と上司が答える場面は想像したくないですよね。事前に情報をインプットしてあげるのも秘書の大事な役割ではないでしょうか。
会社の広報は、なにも広報部の社員だけの仕事ではありません。
役員やそれに準ずる上司の部下である秘書という職業は、会社の大きなスポークスマンにもなり得ます。
広報部と連携を取って取材状況やその露出日などを把握しておきましょう。
2.会社にとってメディアの優先度を共有しておく
多忙な上司のスケジュールを管理する秘書さんたちは、果てしない調整依頼に四苦八苦しているかと思います。
広報にとって、情報を出すタイミングを計ることはとても重要です。
メディアの中でも特に新聞社は情報の鮮度を非常に重視します。
「鮮度」つまりは速報性ですね。
したがって、急遽「明日の朝刊に間に合わせたい」と社長や役員に取材の申し込みが来たりすることもしばしば。
元広報、現秘書の私の経験からアドバイスできることは、「メディアの優先度」を広報部と事前に共有しておこう!ということです。
各メディア、媒体のリーチ数、リーチ層と自社の広報戦略をしっかり把握しておくことで、急な取材依頼が広報から入ってきたとき、それは「今」どうしてもマストなのか?と広報と交渉することができます。
広報から依頼されているこの取材と、急ぎで対応しなくてはいけないこの電話会議、どちらを優先する?という選択も背景を把握してはじめて判断できますよね。(もちろん最終決定は上司に仰ぐとしても)
メディアのことを何も把握していない状況だと、広報担当者に言われるがままになってしまうか、みすみす告知の機会を逃して機会損失にしてしまうことにもなりかねません。
秘書が広報業務を把握するのはとても大切!
いかがだったでしょうか?
私の以前の上司はよく「秘書は第二の広報担当であれ」とおっしゃっていました。
広報を経験していたからこそ、この重要性はよく分かります。
社長や役員の秘書さんが広報も兼務している(実際の兼務ではなく、そういう気持ちで、という意味で)というのは、会社にとって大きなメリットになり得ると同時に、アピールポイントにもなります!
ぜひ第二の広報として、広報担当者と密な連携をとってり、会社にとって重要な人材を目指してください!
秘書のみなさん、今日もお疲れ様です!
イベント運営会社にて前例のないまま突然社長秘書に任命され、試行錯誤した2年間。そんな時期を経て、現在はオンライン秘書としてフルタイムで在宅勤務中。最近のマイブームは脱出ゲームと手作りのお香。
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