秘書のみなさん、こんにちは!
突然ですが、みなさんにお伺いします。もし、あなたが部下の教育を任されたらどんな風に取り組みますか?
また、部下の教育に関して苦労された経験はありますか?
私の場合、何年か前に大学生のインターンを教育したことがあり、本当苦労しました。今回はその時の経験と、そこから学んだ内容をお伝えしようと思います!
目次
秘書の部下としてインターン現る!
「2週間、君の部下としてインターンを配属させるから教育をお願い」とある日突然、上司から指示を受けました。
何を教えたらよいか内容を伺っても「任せるよ」ということだったので、その時点で私にとっては責任重大。何かしら報告できる結果を出さなきゃいけないんだと覚悟しました。
早速、私は自分が新人だった頃どんな教育を受けたか思い返してみました。私の新人時代、配属先での先輩の教育は優しくもあり厳しくもあったことを懐かしく思い出しました。
当時の私は、怒られながらもひとつずつ出来ることが増えていくことを実感して、それがうれしかったのをよく覚えています。
「新人類」などと呼ばれて入社した世代だったため、先輩方はさぞかし大変だっただろうと思いを馳せました。
そして時代が進み、新人類だった私ですら、更なる新人類だと感じる大学生のインターンがやってきたんです!
まず個別にミーティングを実施。そこで明らかになったこととは..?
まず、社会人としての経験がなかった彼女には、挨拶から教えなければならなかったことに驚きました。自分が使ったカップは自分で片付けるという、当たり前のことも教えました。
手取り足取りという言葉があるように、まさにそんな状況でした。
このままではお互いに無駄な2週間になってしまいそうだと思い、仕事を教える前に彼女と1対1でのミーティングを持ちました。
インターンとしてこの会社を選んだ理由、何を学びたいか、将来どんな社会人になりたいかなど、いろいろ聞いてみましたが、驚いたことに彼女には具体的なビジョンが何もありませんでした。
「大学での単位を取るために来ました。あと、インターンを経験すれば就職活動に役に立つと聞いたから」
さらには卒業後は就職するよりもアルバイトでいいと思っているとの発言もあり、私は本当に驚きました。
インターンの採用面接で見せたであろう積極的な態度はどこにもなかったんです。
そして、もう1つ驚いたのは、採用したのは私の上司だったという背景から、上司の言うことしか聞きたくないという発言です。
私が仕事を依頼しても、自分がやるべきことなのかどうかその都度上司に確認してからとりかかるという姿勢でした。
消極的で、人から何かを教えてもらう気持ちがない相手への教育は本当に難しかったです。
すっかり方向性を見失ってしまった私は、しばらくの間は「分からないことがあったら、いつでも何度でも質問してね」という体制を取りました。
しかし、彼女から何か質問を受けることはありませんでした。
また、締め切りを過ぎても提出されない案件に関して状況を聞いてみると「締め切り日は知ってました。でも提出するように言われなかったので、必要ないかと思ってました。言ってくれればよかったのに」と文句を言われたこともしばしば。
何を説明しても興味がなさそうに対応する態度に、ほとほと困り果ててしまいました。
何も教えないまま2週間をやり過ごすことは私にとっては簡単でしたが、このままでは上司に何の報告もできません。
何より自分の経験にもならない!と思った私はある方法を取りました。
秘書として、上司を巻き込んで考えた課題!
1つだけ課題を渡して取り組んでもらい、課題に対してどんな風に取り組んだかをレポートとして提出してもらうことを実施しました。
毎日退社前に経過を聞いて、適宜、必要なアドバイスをするようにしてみました。
その課題とは「秘書である私の仕事内容を知り・業務の改善点を提案する」というもの。
もちろん課題を決める際は事前に上司ともよく相談をしました。
いつものように彼女が「自分がすべきことかどうか」上司へ確認をしに行った時にも「僕の秘書と良くコミュニケーションをとって、しっかり取り組んでよ」と一言添えていただくようにお願いしておきました。
この課題を渡してからは、必然的に私への質問が増え、私の仕事の仕方を見たり、手伝ったりしながら業務の改善点も考えてくれました。
そしてこのレポートは教育期間が終わった後、上司への報告としても利用することができました。
同時にインターンの大学生にとっても、会社と大学に報告されるものとして認識してもらい、真剣に打ち込んでもらうことができました。
やっと、やる気を持って仕事をしてもらうことに漕ぎつけることができたんです。
教える側として、先輩秘書の私が学んだこととは?
このインターンへの教育期間を終え、私が学んだことは教育の受け方でした。
誰かに何かを教えて頂く状況になった時には、間違いなく何かしら自分の経験や学びとなるんだということを念頭において、しっかりと吸収するように心がけようと強く思いました。たとえそれが自分が望まない状況であったとしても、です!
学ぶ姿勢を相手に見せることで、期待以上のものを得ることができるということを学んだのもこの時です。
社会人としての経験が長くなるにつれ、教育を受けられるという機会は少なくなってきます。その少ないチャンスを逃さないように、学ぶ姿勢を忘れないようにしたいと強く思いました。
たとえ知っていることであっても「知ってます」と言わないことも大事。「知ってます」と言ってしまった瞬間にそれ以上の説明が聞けなくなり、その先に存在した新しい知識を逃してしまうかもしれません。
「なるほどなるほど」「はいはいはい」など、繰り返しの受け答えをしないのもポイントですね。
繰り越しの相づちは、相手に「興味がないんです」「早く話しを終えたいんです」という印象を与えます。これも大切な情報を逃してしまう可能性があり、もったいないです。
気付かないうちにやってしまっている方も多いかもしれませんよ。
学びの場をしっかり生かして、秘書としてレベルアップ!
これから先もどんどん色々なタイプの人達が入社してきます。
言葉の違いを感じてコミュニケーションが難しいと思うことも出てくるかもしれません。決まった教育方法ではうまくいかない場合も増えてくると思います。
それも自分の「学び」ととらえ、臨機応変に対応できるかどうか…。自分の能力が試される場面ではないかと思う今日この頃です。
「人の振り見て我が振り直せ」
教育する側もされる側も、お互いに学ぶ気持ちを持って関わりを持つことで、期待以上の素晴らしい結果が待っていると信じています!
それでは秘書のみなさん、今日もお疲れさまです!
外資系・日系、大手企業から個人事業まで、幅広く社長秘書の経験あり。どんな困難でも楽しむ事が得意です。
趣味はローラースケート・ゴルフ・ツーリング。
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