秘書の皆さん、はじめまして!
某大手IT企業で社長秘書をしております「まりん」と申します。よろしくお願いします。
秘書の仕事はIT技術の導入が少なく、あまり大きな変化がないと思われがちです。
でも、2020年はそんな秘書界隈の環境も激変した年になったのではないでしょうか。
みなさんは秘書としての働き方に、どんな変化がありましたか?
目次
秘書を取り巻く環境が『リモートワーク前提』に!
今、世の中で起こっている変化も、これから起こる変化も、インターネット無しには語れません。
私の所属している会社は、IT業界ということもあるかもしれませんが、元々リモートワークに必要な会議ツールやコミュニケーションツールも整備されていました。
したがって、コロナ禍における在宅勤務やリモートワークへの移行も、比較的スムーズに行えた方だと思います。
それでも、コロナ前はだいたい20%程度のリモートワーク率だったのが、コロナ禍では90%程度にまで跳ね上がり、その後もほぼその状態が継続しています。
会社が元々成し遂げようとしていたリモートワーク前提の新しい働き方へのシフトが、急速に進みました。
秘書が活用したいコミュニケーションツール活用法4つ!
会社によって、コミュニケーションの取り方は様々だと思います。
今回は私の経験を元に、リモートワークが大前提となった会社で働く秘書のコミュニケーションツール活用術をご紹介したいと思います!
1. 気軽にサクッとコミュニケーション:Facebookメッセンジャー
秘書たるもの、上司といかにうまくコミュニケーションを取るかがカギと言っても過言ではありません。
みなさんは、上司とどのようにコミュニケーションを取っていますか?
私は、Facebookメッセンジャーで自分の上司である社長と、同僚である秘書たちとのグループを作り、日々そのグループでやりとりをしています。
時には社長から、社外の方とのFacebookメッセンジャーグループにいきなり招待されて、そこで「調整よろしくね!」と依頼をされることもあります(笑)。
社内外問わず、リアルタイムで簡単にコミュニケーションが取れるため、多くの方とのやり取りをしている社長にとっては、使い勝手がいいツールのようです。
お陰様?で、今やたくさんのFacebookメッセンジャーのグループが乱立しすぎて、どれがどの案件だったか区別がつかなくなることも……。
対策としてできるだけスレッドに分かりやすく名前を付けるようにしています。
ちなみに、秘書よりもさらにたくさんのグループが乱立しているであろう社長は、一体どうやってやりとりをさばいているのか、正直謎です……。
最近はLINEで上司とのコミュニケーションを取る方もいると聞きますが、私はLINEはプライベート、Facebookメッセンジャーは仕事、という風に使い分けをしています。
また、自分のFacebookのフィードに社長の登壇情報を流したり、自分の仕事の取り組みを紹介するなど、告知としての機能も活用しています。
Facebookでビジネス上のネットワークも構築しておくと、広報活動など色々と活用の幅も拡がります。
2. 社内のスケジュール調整はオープンな場で:Slack
以前は社内の社員からの調整依頼はメールで連絡をもらっていました。
その後、Slackが会社の公式ツールとして導入されたことにより、Slack内にオープンな秘書チャンネルを作り、機密性の高い調整依頼以外は、この秘書チャンネルに依頼を投げてもらうようにしています。
調整に時間がかかりそうな依頼は、「ピン止め」して忘れないようにしておくこともできるので、TODOリストにもなります。
今では秘書チャンネルも社内に認知され、200名以上が登録して日々活用されています。
Slack上のオープンな場でスケジュール調整をすることで、副次的なメリットもあると思っています。
例えば1人の上司に複数名の秘書がいる場合には、担当秘書が休暇を取っていたり、別件で手が離せない時でも秘書全員でSlackに来ている依頼内容を確認できます。
秘書同士でフォローする体制が常に完備できているのです!
また、オープンな場で役員のスケジュール調整依頼を受けることにより、役員がどのような活動をしているか社員に見てもらうことができます。
それにより、役員を身近な存在に感じてもらえるといいなという思いもあります。
役員と社員との橋渡しも、秘書の重要な役割のひとつだと思っています。
3. いつでもどこでも簡単会議:Zoom
Web会議が浸透する前は、会議を設定するとなると常に会議室の確保が必要でした。
ところが、会議室の数は限られているので、せっかく会議参加者のスケジュールが合っても、空いている部屋が見つけられず調整に時間がかかってしまうことが多々ありました。
(これは多くの秘書さんに容易にご理解いただける状況かと思います!)
私の会社では、コロナ禍において早々にZoomのプロアカウントが全社員に発行されました。
それにより、社内外問わず会議は基本的にZoomで設定するようになりました。
とにかく居る場所を選ばず、PCでもスマホでも簡単に会議を行うことができるので、いまやリモートワークになくてはならないツールとなっています。
Web会議であれば、物理的な会議室も必要ないですし、移動時間も考慮しなくて良いので、会議の設定のしやすさは格段に上がりました!
一方、Web会議だと終日予定をびっちり入れることもできてしまいますよね。
朝から晩まで続けてのWeb会議はかなり辛いものです。
そのあたりは、秘書として上司への気遣いが必要だと思います。
上司が会議だらけになってお困りの秘書さんは、こちらの記事もご参考になさってください。
リモートワークで会議急増!? 上司の健康管理と時間確保は秘書の腕の見せどころ!
また、Zoomには「スケジューリング代理権限」という機能があり、上司から秘書に権限付与をしてもらうと、秘書が代理で上司のZoom会議をスケジューリングすることもできます。
複数名の役員を担当している秘書の方にとっては、便利な機能だと思います。
Zoomの活用方法は、Web会議にとどまらず、私の会社では社長ラジオや社内広報ラジオ等が、Zoomを使って配信されるようになりました。
さらに、イベントやセミナーへの登壇もZoomを活用する機会が多くなり、自宅からの登壇はもちろんのこと、場合によっては旅行先から登壇するなんてことも増えてきました。
Zoomはボタン一つで録画・録音もできるので、リアルタイムで参加できない人がいても、あとで録画や録音を共有して視聴してもらうこともできます。
もはや単なるWeb会議ツールを越えた存在かと感じています。
4. 社長はリアルタイムでメールは見ません!:共有メールボックス
忙しい上司だと、リアルタイムでじっくりメールを確認できないことも多いと思います。
そのため私の会社では、秘書と社長が見るアドレス「〇〇〇-sec@・・・・・」というアドレスを作って、そのアドレスを社長の名刺に記載しています。
さらに、Outlookの共有メールボックスという機能を使って、社長に来るメールは社長と秘書が確認・対応できるようになっています。
共有メールボックスを使ってみて「社長ってこんなにたくさんのメールが来ているんだ……」と最初は驚きもしました。
メールは個人で受け取ると埋もれてしまったり、ブラックボックス化してしまうこともあり得ます。
共有メールボックスを使うことで、メールを見逃してしまって取引先の方を放置することになってしまったり、場合によってはビジネスチャンスを逃してしまうようなことも減らせると思います。
共有メールボックスの利用にあたっては、何よりも社長との信頼関係が必要ですし、秘書自身が『社長の代理』という心構えでいなければなりません。
社長に届くメールの内容は様々ですが、基本的には重要な内容がほとんどですし、かなり機密性の高い内容が来ることもありますので、情報の取り扱いや対応には細心の注意が必要です。
ツールと情報に埋もれる日々、秘書として気を付けていること
私が仕事で主に使っているコミュニケーションツールとしては、ご紹介した4つがメインなのです。
しかし、場合によっては、さらに別のツールを使う必要が出てくることもあります。
例えば、会議ツールは企業それぞれのレギュレーションにより、Teams、Skype、Google Meet等、様々なツールを指定されることがあります。
そのため、私のスマホやPCにはひととおりの会議ツールがダウンロードされています。
自社で使っているツールやシステムも合わせて数えてみると、元々はアナログでIT音痴の私が、なかなかの数のITツールを使っていることに気づかされます。
時代が変わっていく中、私たち秘書も多様な働き方を求められるのかもしれません。
今回は私の会社の事例をお伝えしましたが、ひとつの多様性の例としてご参考にしていただけたらうれしいです!
秘書の皆さん、今日もお疲れさまです!
ゲーム会社やIT企業等で、経営企画兼秘書、広報兼秘書、という形で秘書業務に携わり、気づいたら秘書歴10年超。
現在は、東証1部上場のIT企業の社長秘書、エグゼクティブ・アシスタントとして、9年目に入りました。
学ぶことが好きで、MBAやワインエキスパート等の資格を取得したり、現在は、大学で心理学を学んでいます。時々、MC・ナレーター。
趣味は、ワイン・グルメ・海外旅行・温泉旅行・クラシック音楽・猫など。
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