初代FBI長官秘書 ヘレン・ギャンディに学ぶ機密事項管理へのプロ意識

秘書のみなさん、こんにちは!Emilyです。

先日『J.エドガー』という映画を観ました。
初代FBI長官ジョン・エドガー・フーバーの半生を描いた伝記です。

長きに渡りFBIのトップに君臨したエドガーは、裏では要人の極秘ファイルを利用して、歴代の大統領さえも制するほどの強大な権力を築いたと言われています。

そんな彼の仕事を支え続けた実在の秘書で、作中でも圧倒的な存在感を放っていたのが、ヘレン・ギャンディです。
国家の最重要機密事項を扱った彼女のプロ意識から、私たちが学ぶべきことは何でしょうか。

秘書が扱う情報の重要性!

J.エドガー ネタバレ

エドガーは、当時は確立されていなかった国会図書館の索引システムや、捜査における指紋照合システムを考案した人物としても有名です。

そんな情報整理の達人とも言える彼が作成した極秘ファイルには、大統領をはじめとする要人たちの秘密や弱みが事細かにまとめられていました。
国家平和のためという大義名分のもとに作成された犯罪スレスレのこの極秘ファイル、奪われてしまえばFBIが糾弾されるのは必至で、その後もどのように悪用されるか分かりません。

エドガーはその極秘ファイルの管理を、秘書であるギャンディに一任していました。
自分がギャンディだったらと想像すると、そのプレッシャーに怖じ気づいてしまいそうですが、これは決して他人事ではありません。

例えば、企業秘書として働く私は、業務を通じて普段から以下のような情報に触れています。

  • 経営の核となる戦略資料
  • 次年度の人事情報
  • 社員の評価
  • 顧客情報
  • 上司の病歴などパーソナルな情報
  • 上司の交友関係とそれぞれの連絡先等の個人情報

私がほんの一瞬でも気を抜いて資料をどこかへ置き忘れたり、メールの宛先を誤ったりするだけでも、こうした情報の漏洩リスクがあるわけです。
そうなれば、上司や会社の信用は失墜し、内容次第では会社の存続にも関わる重大な問題へと発展してしまいます。

このように、政界でも企業でも、トップ層の補佐を担当する秘書は機密事項に多く接する立場にあります。
秘書は自分たちの扱う機密事項の重要性を改めて肝に銘じなければなりませんね。

上司との絶対的な信頼関係を目指して……

J.エドガー 考察

ギャンディはエドガーが亡くなるまでの54年間、彼の専属秘書として仕えました。
作中でも事あるごとにエドガーが「ギャンディ君!」と彼女を呼びつけるシーンがくり返され、2人の間には強い信頼関係が結ばれていたことが窺えます。

私たち秘書の仕事は、全て上司との信頼関係の上に成り立っていると言っても過言ではありませんよね。
ギャンディのように上司から絶対的な信頼を得るためには、どうすればよいのでしょうか。

「上司との信頼関係の築き方」
秘書であれば一度は検索したことのあるキーワードかもしれません。
検索ページには以下のような言葉が並びます。

  • 約束や時間を守る
  • 行動と発言を一致させる
  • 自分の意見をしっかりと言う
  • ミスをした時には素直に謝る
  • 嘘をつかない
  • 隠し事をしない
  • 悪口や愚痴を言わない
  • 上司とコミュニケーションをとる
  • 報連相をしっかりと行う

1つひとつはどれも当たり前のことで、特別難しいことには感じませんよね。

信頼関係構築の本当の難しさは、これら全てを1度の例外もなく、徹底的に継続することにあると思っています。
でも秘書も人間!
これは決して簡単なことではないですよね。

だからこそ、私たちは上記を「秘書として遵守すべき基本事項」と捉えて、意識的に行動し続けなければならないのだと思うのです。
その先に、エドガーとギャンディの間にあったような「絶対的な信頼関係」が生まれるのだと信じています。

機密事項取り扱いへの意識と知識とは?

J.エドガー ネタバレ

業務上知り得た情報は決して口外しないことが秘書の鉄則ですが、それは決して社員や取引先などの会社関係者に対してだけではありません。
友人や家族にさえ、話すことは許されませんよね。

私も秘書になってから、守秘義務を守るために嘘をついたり、演技をしたりしなければならない場面を数多く経験しました。

上手く話題を逸らしたり、質問をかわしたりするテクニックも少しずつ身につけてきましたが、それでもどこか「腹を割って話していない」という雰囲気は相手に伝わるようです。
人との間にできてしまう見えない壁や、それによる孤独感につらい思いをしたこともあります。

機密事項を守ると言うのは、強固たる意志を必要とするものです。
それを54年もの間、たった1人で続けたギャンディのプロ意識には頭が下がります。

さらにギャンディは、エドガーから「私の死後は極秘ファイルを全て処分するように」という指示を受けていました。
その指示通り、ギャンディはエドガーの訃報の電話を受けた次の瞬間、悲しむ間もなく極秘ファイルの廃棄処分に取り掛かりました。
その結果、極秘ファイルはエドガーの死後、誰の手にも渡ることはなかったと言います。

機密事項への高い管理力を発揮するためには、情報の取り扱いに関する正しい知識・技能も不可欠なんですよね。

私たちの日頃の業務においても、以下の点は秘書として留意したいものです。

  • 機密文書の受け渡しには必ず文書受渡簿等を用いて受領印をもらう
  • 廃棄時は必ずシュレッダーを使う
  • 「秘」の印が見えないよう無地の封筒に入れて持ち歩く
  • コピーは人目につかないタイミングで行う
  • 郵送は一般書留や簡易書留など適した方法で行う

こうした知識をもとに、情報を正しく取り扱うことを徹底しなければなりません。

私は過去に、社員評価の載った資料原本を社内のコピー機内に忘れかけてヒヤッとしたことがありました。
その経験をもとに、現在は資料原本を入れる専用のファイルを作成し、読み取り後すぐにそのファイルに戻すよう再発防止策を講じています。

急いでいたり、疲れていたりするとヒューマンエラーも起こりやすくなるものです。
個人の意識だけに頼らず、起こりうる様々なミスを想定して予め対策を練ることも重要だと学びました。

時代を切り拓いたキャリアウーマンの先駆け!

J.エドガー 感想

機密事項管理から話は逸れますが、実はこのギャンディ、エドガーの秘書になる前に彼からプロポーズをされています。

彼女はそれを「仕事が何より大事なので結婚には興味がない」と言って断りました。
その後も、言葉通り独身のままエドガーに仕え、秘書という仕事に人生を捧げていました。

キャリアを優先して仕事に生きるというのは、今でこそ珍しいことではありませんが、当時の女性の生き方としては革新的だったのではないかと想像できます。

世間の常識とは異なる価値観をもち行動する姿は、いつの時代も周囲に刺激を与えるものです。
有能な秘書としてはもちろん、時代を切り拓いたキャリアウーマンの先駆けとしても、彼女を心から尊敬したいと思いました。

秘書として歴史に名を残した存在

J.エドガー 秘書

裏方に徹する秘書という職に就きながら、その類い稀なる才腕で歴史的にも名を残したヘレン・ギャンディ。

彼女の存在は、現代に生きる私たちにも多くの気づきと刺激、そして希望を与えてくれるはずです。

そして、彼女が高いプロ意識で上司の秘密を守る姿は、同じ秘書として学ぶ点が多いかと感じました。
興味がある方は、ぜひ映画も観てみてくださいね。

それでは秘書のみなさん、今日もお疲れさまです!

Emily

企業の秘書室に所属し、社長秘書や会長秘書などを経験。企業秘書ならではの働き方やライフスタイルのこと、自分なりの考え方など、幅広いテーマで記事を書いていきたいと思っています!

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