秘書として知っておきたい!メンズスーツの基本知識

秘書のみなさん、こんにちは! Emilyです。
先日、テーラーをしている知人が開催する、メンズスーツのワークショップに参加する機会がありました。
メンズスーツの知識などほとんど持ち合わせていなかった私にとって、どれも勉強になる話ばかりでとても興味深い経験でした。

日頃からスーツ姿の男性と接する機会の多い秘書ですが、用語やマナーまで知識として身についているわけではなかったりしますよね。
今回ワークショップを受けてみて、基本的なことだけでも頭に入っていたら「秘書の仕事もよりしやすくなるかも」と感じました。

そこで今回は、秘書として知っておきたい「メンズスーツの基本知識」をご紹介いたします!
みなさんにもお役立ていただけるシーンがあれば幸いです。

秘書が知っていて損はない「スーツのディテールの名称」

作りが複雑なスーツは、そのパーツ1つ1つに名称があります。秘書が知っていて損はない基本用語をまずは押さえておきましょう!

ジャケットのディテールの名称

【ゴージライン】襟の上下を縫い合わせた部分
【カラー】ゴージラインより上の襟
【ラペル】ゴージラインより下の襟
【ラペルホール】ラペルについている穴
【フロントダーツ】前身頃の胸から腰にかけてつまみ縫いをしたライン
【フロントカット】前裾の形
【サイドポケット】脇の縫い目部分についているポケット
【フラップ】ポケットのフタ
【カフ】袖口

スラックスのディテールの名称

【ウエストバンド】ウエストの帯の部分
【ベルトステイループ】ベルトを通すための輪
【タック】腰部分のヒダ
【フライ】ジッパーやボタンを隠す前立て部分
【ピスポケット】後ろのポケット
【クリース】両足中央部に走る縦折れ線

仕事でスーツ店やクリーニング店とのやりとりがある秘書さんは、こうした用語を覚えておくと、お店の方ともより円滑に意思疎通ができますよね。

上司に対しても「カフにほつれが……お直ししましょうか?」なんてさらっと言えたら、知的でスマートな秘書になれそうです。

「スーツの種類」は大きく2種類!

スーツは、大きく以下の2種類に分けられます。

①シングルスーツ

前身頃のボタン配列が1列のもの。
現在のスーツの定番で、万人に似合う

②ダブルスーツ

前身頃のボタン配列が2列のもの。
フォーマルな印象が強く、体格の良い方によく似合う

 

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シングルスーツが主流ではありますが、重役クラスの方は風格のあるダブルスーツを愛用されている方も少なくないかもしれません。
私の上司もいつもダブルスーツをお召しになっています。

また、スーツセットの構成の違いにより、以下のように分類することもあります。

①ツーピース

ジャケットとスラックスの2部構成。
現在のスーツの定番

 

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②スリーピース

ジャケット、ベスト、スラックスの3部構成。
フォーマルでクラシックな印象が強い

 

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これらもメンズスーツの基本用語なので、秘書として頭に入れておきたいですね。

ボタンの個数にも違いあり!

スーツのジャケットには、ボタンの個数にも違いがあります。
例えば、シングルスーツの前身頃のボタンの個数は、主に以下の3パターンです。

①1つボタン

主にフォーマル用で、ビジネスシーンには向かない

②2つボタン

現在のビジネススーツにおける標準的な数

③3つボタン

クラシックな印象が強い。
上のボタンがラペルに隠れる「段返り3つボタン」というタイプも

また、ダブルスーツの場合は、「6つボタン」や「4つボタン」が主流です。
いずれも、留められるボタンの個数によって「1つ掛け」「2つ掛け」と仕様が分かれ、その他のボタンは飾りと捉えます。

秘書でも意外と知らない!?「スーツの基本マナー」

「アンボタンマナー」とは?

ジャケットの1番下のボタンは外すのがマナーと言われており、これを「アンボタンマナー」と言います。
ボタンを留めることでジャケットにシワができてしまうことや、もともと中世ヨーロッパではボタンはあくまでも装飾品とされていたことなどが由来だそうです。

ただし、フォーマルシーンで着る1つボタンのスーツや、ダブルスーツの1つ掛けの場合は、アンボタンマナーは適用されません。
また、ダブルスーツは構造上、下のボタンを留めても着崩れしにくいため、2つ掛けのボタンを両方留めても問題ないとされています。

このアンボタンマナーを知らないと、うっかり上司に「下のボタンを留め忘れてますよ」などと言ってしまいそうですよね。
「分かっていない秘書だな」なんて思われないよう、覚えておきたいマナーです。

スーツで座るときのマナーは?

ちなみに、座るときはスーツのボタンは本来「全て外す」のが基本だそうです。
これも、ボタンを留めたままだと不自然なシワができたり、型が崩れてしまうからだそうですよ。

欧米のドラマなどでは、会議で座っている時はボタンを外し、立ち上がった瞬間にボタンを留め、そのまま右手で握手を交わす、というようなシーンがよく見られます。
みなさんも海外のドラマや映画をご覧になる際は、ぜひ注目してみてくださいね。

他にも、スーツの着こなしには以下のようなマナーが存在します。
併せて覚えておくと安心ですね。

  • 屋内ではフラップはポケットの中に入れる
    フラップは本来、屋外でポケットにホコリなどが入らないよう保護する役割であるため
  • ジャケットの下のワイシャツは必ず長袖を着る
    カフからシャツの袖口が1cm程度出ている状態が正しい着こなしとされているため

上司の印象を左右する「スーツの色と柄」

スーツ姿の印象を大きく左右する色や柄。
これらが与えるイメージを秘書が把握しておくのも、有意義かもしれません。

ネイビー系

誠実、若々しい(ビジネス・フォーマルともOKな定番カラー)

グレー系

洗練、クール(格式・安心感を演出したいエグゼクティブにもぴったり)

ブラック系

高級感(ただし欧州・欧米などの海外では喪服とみなされるので注意)

ブラウン系

落ち着き、柔軟(秋冬の季節感の演出にも便利)

無地

実直(突然のお通夜や、急な会食などにも対応しやすいという利点も)

ストライプ

信頼感(ラインの間隔や太さなどによっても印象を変えられる)

チェック

親しみやすさ(カジュアルな印象が強く、業種やシーンを選ぶ)

上司から何気なく「明日の商談、何着て行こうか?」などと尋ねられることもあるかもしれません。
そんなときに、秘書がすかさず「誠実な印象のネイビーのスーツでしたら、より信頼も得られやすいかと存じますが、いかがですか?」なんてスラスラと答えられたら、素敵ですよね。

秘書なら選び方も心得たい「スーツに合わせる小物」

スーツに合わせる小物類は、上司に贈るプレゼントの定番でもありますよね。
秘書として、選び方のコツも把握しておきたいものです。

①ネクタイ

色や柄に注目しがちですが、大剣幅(ネクタイの太い側の幅)の太さなどにも細かな違いがあります。
プレゼントする際は、お相手が普段つけているネクタイと合わせたり、スーツのブランドと揃えたりすると失敗しにくいと思います。

 

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②タイクリップ

ネクタイとシャツを固定するアクセサリーです。
「ワニロ式」「クリップ式」「タイタックピン」などの種類によって留め方や見た目の印象が異なります。

プレゼントする際は、お相手が使い慣れたタイプを贈るのが無難かもしれません。

③チーフ

ジャケットの胸ポケットに入れる装飾用のハンカチです。
色柄や素材のほか、折り方にもバリエーションがあります。
結婚式やパーティーシーンで使われるイメージが強いですが、ビジネスシーンでの使用も可能。
色の選び方に自信がなければ、ネクタイと同系色にすると失敗しにくいと思います。

④カフスボタン

シャツの袖口を留めるもので、カフリンクスとも呼ばれます。
フォーマルシーンとビジネスシーンとで使えるデザインが異なり、後者は比較的自由に選ぶことができます。
留め具の種類によって使い勝手も異なるので、プレゼントの際はお相手のお好みやシャツとの相性を考慮して選ぶのがオススメです。

 

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スーツは人間関係を円滑にするためのコミュニケーションツール!

今回は、ビジネスシーンに欠かせない「スーツ」の基本知識をお伝えしました。
みなさんのお仕事に役立てられそうなものはありましたでしょうか。

スーツは人間関係を円滑にするためのコミュニケーションツールとも言われます。
こうした知識を、上司や仕事で関わる方たちとのコミュニケーションのきっかけにしていただくのも良いかもしれませんね。

それでは秘書のみなさん、今日もお疲れさまです!

Emily

企業の秘書室に所属し、社長秘書や会長秘書を経験。その後、2023年に独立し、フリーランス秘書へ!働き方やライフスタイルのこと、自分なりの考え方など、企業秘書・フリーランスの両面から幅広いテーマで記事を書いていきたいと思っています!

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