秘書のみなさん、こんにちは! Emilyです。
みなさんは「企画書」を作成した経験はおありですか?
もしかしたら「企画部や営業部が作成するもの」というイメージをおもちの秘書さんが多いかもしれません。
一般的な秘書業務のなかでは、企画書を作る機会はそれほど多くありませんよね。
私が以前勤めていた会社では、社員が自由に企画を提案できる社風がありました。
そのため、私にとっては企画書というものが比較的身近な存在だったんです。
そんな私は、企画書が秘書のみなさんにとっても大変役立つツールだと思っています。
なぜなら、企画書によって自分の発言力を増し、職場をより良い環境に変えていくことができるからです!
そこで今回は、実際に私が企画書を使って自分の職場環境を改善した経験談についてシェアしたいと思います!
「自分の意見や要望を伝えるのが苦手」という秘書さんは、ぜひチェックしてみてくださいね。
目次
私がはじめて作った企画書
企画書とは、大掛かりなプロジェクトを計画するためだけのものだけではありません。
日常業務の中で直面する小さな問題に対する提案も、立派な企画であると私は思っています。
実際に、私がはじめて作った企画書のテーマは「お茶を運ぶ負担を軽減するための『平台車』導入の提案」でした。
当時、私は会議やイベントで使うためのペットボトルのお茶を毎週「箱買い」していました。
配送で会社に届いていたものの、ストックを所定の場所に運んだり、消費期限の近づいたお茶の箱を奥から引っ張り出してきたりするのが体力的に負担になっていたんです。
先輩や上司との会話中に、それとなく「お茶の箱が重くて、毎週大変なんです」とアピールしてみたりもしたのですが「大変だよね~、いつもありがとうね」と軽く流されるだけ……。
どうしたら真剣に取り合ってもらえるだろうかと考えた結果、私は「企画書を作って解決策を提案してみよう」という結論に至りました!
まずはA4用紙1枚の企画書からでOK!
私の上司はとても忙しい方だったので、あまり枚数の多い企画書だと後回しにされてしまい、結局読んでもらえない可能性があると考えました。
そこで私は、A4用紙1枚に企画書をまとめることにしたんです。
企画書と聞くと、何枚ものスライドに情報をまとめて作成するイメージをおもちの秘書さんもいらっしゃるかもしれません。
しかし、簡単なテーマであれば、WordでA4用紙1枚にまとめた企画書でも十分だと私は思っています。
1枚の用紙に簡潔にまとめられた企画書なら、忙しい上司もその場で目を通してくれる可能性が高まりますよね。
作成にかかる時間や労力も最小限で済み、いいこと尽くし!
あまり難しく考えず、まずはA4用紙1枚の企画書から気軽に作ってみるのがオススメですよ。
企画書作成の6ステップ
なにしろ私にとっては初めての企画書作り!
どのように進めれば良いか分からなかった私は先輩にアドバイスをもらうことにしました。
すると、以下のように進めるとスムーズだと教えてもらいました!
- 企画書の内容を決める(例:お茶を運ぶ負担の軽減)
- 作成のスケジュールを立てる(例:来週の上司との面談までに)
- 構成を決める
- 情報を収集する(例:お茶は1箱何キロ?毎週何箱届く?)
- 結論を決める(例:平台車を導入することで負担を軽減する)
- 企画書に書き込む
実際に上記の流れで進めてみたところ、不慣れな私でもスムーズに企画書を作成することができたんです!
いきなり企画書の体裁に落とし込もうとするとつまずきやすいので、このようにステップを踏みながら作成するのがオススメですよ。
③の「構成」については、以下に詳しくご説明しますね。
秘書さんにオススメ!企画書の構成
私の会社は日頃から企画書のやり取りが多かったため、社内メールを検索するだけで過去に提出された企画書を簡単に見つけることができました。
いくつかの企画書に目を通し、概ね以下のような構成が一般的だと分かりました。
- 表紙
- 背景や前提
- 目的や目標
- 目的や目標を達成する方法
- 具体的な計画
- スケジュール
- 費用
私の企画を上記に当てはめると、以下のようになります!
背景
現在、秘書室には毎週約13kgのお茶の箱が5箱届きます。
これにより1回の手運びで約65kgの負担が発生しており、月間では合計260kg分にもなります。
また、1人で手運びを行うには5往復する必要があり、1回あたり15分の時間がかかっています。
目的
手運びを廃止し、以下を実現したいと考えます。
- 手運びを行う従業員の身体的負担の軽減
- 手運びにかかる時間の短縮
- 手運びによる危険性の解消
方法
「平台車」の導入
計画
平台車を〇台導入し、配送業者の方に直接平台車の上に商品を納品してもらうようフローを変更します。
これにより、平台車に乗せたまま箱を運搬することができるようになり、1回あたり重量負担〇kg減、所要時間〇分短縮を実現できます。
平台車のまま保管することで箱の移動や整理も容易になり、手運びによる落下等のリスクも軽減することが可能です。
単に「お茶が重いので平台車がほしいです」と伝える場合と比較して、いかがでしょうか?
簡単な内容ですが、このように構成立てて説明するだけで論理的に伝わりやすくなり、説得力も増しますよね。
通る企画書にするための3つのポイント
前述の平台車導入の企画書は、無事に上司からご承認をいただくことができました!
これ以降も、私は解決したい問題が発生するたびに、企画書を使って提案を行うようにしています。
もちろん、全ての提案が通るわけではなく、その度に試行錯誤しています。
その経験から、通りやすい企画書にするには、以下の3つのポイントが重要だと実感しました!
① 相手の性格を踏まえて企画書を作成する
せっかちな性格の人に枚数の多い企画書を提出しても、面倒に思われて読んでもらえない可能性があります。
反対に、慎重な性格の人なら、根拠となるデータや参考資料を多く用意した方が良いかもしれませんよね。
また、相手が理屈っぽい人であれば論理立てて説明するのが効果的ですが、情緒的な人であれば感情や経験に基づくストーリーを強調したほうが伝わりやすいこともあります。
企画書に絶対的な決まりはないので、企画書を出す相手の性格を踏まえて構成を調整するのがオススメです!
② できるだけ数値を含める
実務における小さな課題や問題は、上司からは見えなかったり、イメージしづらかったりするものも多いと思います。
前述の例のように「〇kg」「〇分」と具体的な数字を示すことで、その業務に携わったことのない人にも客観的に伝えられるようになるかと思います!
③ 文章や内容の正確性にこだわる
誤字脱字があったり、少しでも内容に誤りがあったりすると「準備不足だな」「いい加減な資料だな」などと思われてしまう可能性があります。
せっかく良いアイディアを思いついても、企画自体の信ぴょう性を疑われてしまったらもったいないですよね。
簡単な企画書であっても、見直しや校正をしっかりと行うことをオススメします!
企画書を活用して、秘書さんが働きやすい環境作りを
今回は、実際に私が企画書を使って自分の職場環境を改善した経験談についてお伝えしました!
いかがでしたでしょうか?
補佐役に回ることの多い秘書ですが、積極的にアイディアを提案し、上司や職場に変化を促すことができれば、さらに働きやすい環境を作っていくことができます。
何かしらの不満を感じている際に、ただ文句を言っているだけでは何も変わらないですよね!
思い切って自ら動くことも必要ではないでしょうっか。
企画書を上手に活用することにより、自分の考えを明確に伝え、想いを形にしていける一歩になると感じています。
この記事が、秘書のみなさんの発言力を高める一助となりましたら幸いです。
それでは秘書のみなさん、今日もお疲れさまです!
企業の秘書室に所属し、社長秘書や会長秘書を経験。その後、2023年に独立し、フリーランス秘書へ!働き方やライフスタイルのこと、自分なりの考え方など、企業秘書・フリーランスの両面から幅広いテーマで記事を書いていきたいと思っています!
No comments yet.