みなさん、こんにちは。
秘書しか経験したことない方、秘書を長く続けてきている方は「もう自分は秘書以外できないのではないか」「今のスキルは秘書でしか生かせないのではないか」と考えている方も多いのではないでしょうか。
でも、そんなことはありません!
私自身、新卒から6年間「秘書」を経験した後、「人事」に異動しましたが「秘書での経験が生かせているな!ああ秘書やっててよかったー!」と折に触れて思うことがありました。
今回はそんな私のエピソードをご紹介させていただきます。
目次
秘書は組織の構造をよく理解している
秘書は、組織の構造を「よく理解している」もしくは「理解するのが早い」スキルが鍛えられています。秘書から転職するなら次にどのような職場に行っても、すぐにその職場に馴染めるのではないかと思っています。
私の場合は特に社内の異動だったため、それこそ「よく理解して」おり、すぐに人事部が置かれている組織的な位置付けを理解し、人事部として会社から求められている役割をすんなりと掴むことができました。
また、秘書は社内全体を俯瞰できる位置にあるため、人事部だけでなく他の部署でどのような業務を遂行しているのかもよく知っていました。秘書時代は気づかなかったのですが、同じ社内にいても自分の所属する部署以外の仕事を把握している人は意外と少ないものです。
さらには「役職者はどの順番に偉いのか」「どの職位の方にどの程度の権限があるのか」などということも秘書として当たり前に理解していたので、人事部に異動してからも組織の構造の理解という意味で大いに役立ちました。秘書なら仕事をする上で絶対に必要な知識かと思いますが、秘書から別の職種に転職したとしても組織の中では知っておくと有意義かと思います。
例えば私の場合、異動してすぐにこんなことがありました。
私が何気なく「この案件なら、〇〇部の××課長に聞けばいいですよね?」と言ったら、人事部の上司は「異動してきたばかりなのによく分かっているねぇ!」と。
仮に社内異動ではなく転職だったとしても、きっと秘書経験のある方は「組織の構造を理解する」ことに長けているので、転職後もすぐに新しい環境にも順応できるのではないかと思いますよ!
秘書は口が堅い
これは「秘書」という言葉に秘密の「秘」の字が入っているのを見ても分かる通り!「口の堅さ」は秘書には大切な資質ですよね。私の場合、秘書部と同様に機密性の高い情報を扱う人事部への異動だったため引き続き必須スキルでした(笑)。
でも、これは秘書・人事に限ったことではないと思います。業務上知り得た機密情報は、家族はもちろん、社内の人であってもペラペラ話すものではありませんね。どこでどう繋がって、信用(自分自身だけでなく会社の)を堕とすことになるか分かりません。ですから「口が堅い」というのも、どの職場に行っても重宝するとても大切な資質だと思っています。
秘書部や人事部に所属していると、面白半分に社内の機密情報を聞き出そうとしてくる社員さんがたまにいます。そんな場合もさらっと笑顔でかわせるスキル、秘書のみなさんなら当たり前にお持ちなのではないでしょうか。それ、秘書から転職をした後も、とっても大事です!
秘書はコミュニケーション能力が高い
ついさっき「ペラペラ話すな」と言ったばかりで、「コミュニケーション能力が高い」というのも変な感じがするかもしれませんが(笑)、お話が上手ということではないんです。
何と言うのでしょうか…秘書ってボスとの信頼関係を築く中で、文字情報だけでない、空間情報を読み取りながらコミュニケーションをする能力やスキルが養われていくのでしょうか。指示されたことだけでなく、上司が求めていることをちょっとした顔の表情や声色などからも読み取ろうと日々努力していますよね。そんな経験から、相手の気持ちを察するのが上手だったり、間の取り方が絶妙な秘書さんってとても多いですよね。これもどの職場に行っても使えるスキルです!
必要なところは先回りし、そして不必要なところは出過ぎたことをしない。
秘書はそういったことをボスに対してだけでなく、身に着けたスキルとして他の人に対しても自然とできる方が多く、どの職場に行っても信頼を得られるのが早いように思います。普段、当たり前に実行していることも秘書としてのコミュニケーション能力の高さという立派なスキルなんです。これは秘書から転職をする際にも自分の武器になるはずです!
私も、異動して1ヶ月半ほどで「〇〇のことで、tonoさんに聞きたいんだけど」と指名で電話を受けたときはとても嬉しかった思い出があります。異動したばかりの頃はまだ私の存在が浸透しておらず、前任の方を指名する方ばかりでしたのでとても感激したものです。
秘書は段取り上手
これはもう、言わずもがなのスキルですね。
秘書業務は複数の事柄を同時にこなすなんてことは日常茶飯事です。日々の業務の中で必然的に物事に優先順位をつけて、いかに効率よく仕事をさばくかということに注力するようになります。
特に経営層の仕事のスピード感は想像以上ですから、日々それに付いて行こうとすると必然的にスキルが鍛えられますよね。
そしてもちろん、どこの職場でも同じことだと思いますが、複数の業務が輻輳(ふくそう)することはあります。秘書時代に身に着けた優先順位付けやスピード感は、段取りの上手さとして秘書から転職する際にも役に立つと思います!
隠れた付加価値。ただ「秘書だった」ってだけで…!?
実は、ここだけの話ですが(笑)ただ「秘書だった」ってだけでも得することもあるんです!私の実体験ですが、異動直後に「〇〇さんの秘書だったtonoさんだよね?」と部署付役員の方にお声をかけていただくことがありました。私自身はその方と直接の面識はなかったのですが、役員秘書というのは意外と社内で目立つ存在なのですよね。私のことも秘書として認識してくださっていたようです。秘書としての役目を終えてもなお、まだ「役得」が続くとは意外だった出来事です。
また、秘書から営業に転職した知人は、さまざまな会社に営業に出向いた際「実は前職では役員秘書で…」と話すと、それだけで営業先の担当者の態度が「ほほう!」と感心する感じに変わったと話していました。目に見えるスキルとは異なりますが、秘書は「信頼できる」「ちゃんとしている」という印象を自然と相手に与えるのかもしれませんね。
それだけ「秘書」は社内での注目度が高いことはもちろん、社会での信頼度も高い職種だということが言えると思います。そんな付加価値も秘書から転職する際には自分のスキルとして大いに活用してしまいましょう。
秘書のスキルはどこでも活かすことができる!
いかがでしたでしたでしょうか。
日々、秘書として知らず知らずのうちに身につけて使っているスキルや能力。こんなにも他の仕事でも生かすことができるんです!秘書のみなさんは自信を持って引き続き秘書の仕事に邁進して欲しいと思います。
そして、もし「秘書から転職したい!秘書ではなく別の仕事にもチャレンジしてみよう」と思う方がいれば、その方にも自信を持って別の仕事に飛び込んでみて欲しいと思います!
秘書のみなさん、今日もお疲れ様です!
大手企業にて11年間勤務。新卒で入社後、6年間秘書の仕事に従事し、その後秘書経験を生かしながら人事の仕事も経験しました。
現在は夫の海外転勤に帯同するため退職。アメリカよりお届けします♪
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