秘書のみなさん、はじめまして。雲川ゆずです。
みなさんは職場で英語の電話対応をする機会はありますか?
私は以前法律事務所で働いていたとき、海外のクライアントから電話がかかってきたり、電話をかけたりする機会がよくありました。
そこで今回は、英語の電話でいつも緊張していた私の失敗談と、そこから学んだ電話対応のコツ、そしてそれを活かした成功体験をご紹介したいと思います。
英語の電話対応が苦手な秘書さんのお役に立てれば幸いです!
目次
英語での電話対応で緊張する理由
グローバル化が進む現在では、外資系企業ではなくても、海外とのやりとりは増えています。
特に、社長や役員など、秘書のみなさんの上司には、海外のクライアントなどから英語の電話がかかってくることも多いのではないでしょうか。
英語での電話対応は、どうしても緊張してしまいますよね。
電話では、相手の表情や身振り手振りがわからず、頼りになるのは自分の耳だけ。
そして、言葉を理解できるか不安、ということが緊張につながります。
また、英語の電話でよく使われるフレーズを理解していなかったり、日本の企業文化とは異なる海外の電話マナーを知らなかったりすることも、緊張する理由です。
緊張で頭が真っ白に!秘書の失敗談
まずは、私の英語の電話対応での失敗談をご紹介します。
私は、秘書になったばかりのころ、それまで電話で英語を話す機会がまったくありませんでした。
英語自体にそれほど苦手意識はなかったものの、上記のように、海外のビジネスマナーや、英語の電話で使われる表現を知りませんでした。
そしてある日、担当する上司宛てに電話がかかってきました。
日本のビジネスマナーでは、最初に「株式会社○○の××と申します」と自分の所属と名前を名乗るのが一般的です。
しかし、電話の相手は英語で「(私の上司)はいますか?」と唐突に聞いてきたんです。
英語の電話も初めてで、相手の素性がわからなかった私は、頭が真っ白になりました。
迷惑電話かもしれないと判断し、「I’m sorry but Mr. XX is not here(すみませんが、××はいません)」と言って切ってしまいました。
後ほど履歴に残っていた相手の電話番号を確認してみると、上司の大切なクライアントの1人であることが判明!
上司にはすぐに報告し、上司から電話をかけ直し謝罪をして事なきを得ましたが、今振り返れば相手に非常に失礼だったと思っています。
この失敗を経て、二度と同じミスを繰り返したくないと、必死に英語での電話対応のコツを学び始めました。
秘書が覚えておきたい、英語の電話対応で緊張しないためのコツ
まずは、日本と海外ではビジネス電話のマナーが異なる、ということを理解することが大切です。
海外では最初に自ら名乗らない場合があります。
そのため、私はまず英語の電話がかかってきたら「May I have your name, please?(お名前をお伺いできますか?)」と聞く、ということを意識しました。
また、よく使うフレーズをメモして電話のすぐそばに貼っておきました。
例えば、秘書のみなさんは基本的に上司に電話を取り次ぐことが多いと思いますので、「I’ll put you through to 〇〇.(〇〇におつなぎします。)」という表現が便利です。
ほかにも、「I’m afraid he is out right now.(恐れ入りますが、ただいま外出中です。)」や「Would you like him to call you back later?(あとで折り返しさせましょうか?)」など、用件に関わらず幅広く使えるフレーズも覚えておくと役に立ちますよ。
準備が肝心!秘書の成功体験
私は、ビジネスにおける英語の電話の流れを把握し、よく使うフレーズはメモをしてすぐに見える場所においたり、何度も口に出して練習するなど、できる限りの準備をしました。
そうすることで、少しずつ英語での電話にも慣れていきました。
そんなある日、失敗談でご紹介したクライアントから再度電話がありました。
このときはまず相手の名前を聞き、覚えたフレーズを使って無事に上司に電話をつなぐことに成功!
その後、上司から、「相手も君の電話対応を褒めていたよ」と言ってもらい、失礼のない対応ができたのだとほっとしました。
成功の原因は、「しっかり準備・練習した」という意識が少しずつ自信につながっていったからだと思います。
ぜひ、英語での電話対応に苦手意識を持っている秘書のみなさんも、試してみてくださいね。
具体例をご紹介!秘書に便利な英語フレーズ!
ここでは、秘書が英語の電話対応で使える、便利なフレーズをいくつかご紹介します。
お名前の綴りを確認
Would you mind spelling your name, please?
お名前の綴りを教えていただけますか。
上司不在で伝言を承る
I’m sorry. He isn’t available at the moment. Can I take a message for him?
申し訳ありません。彼は現在電話に出ることができません。ご伝言を承りましょうか。
かけ直す時間を確認する
What time works best for you?
何時ごろかけ直したら良いですか(いつ頃がご都合がよろしいでしょうか)。
言葉が聞き取れなかったときは
I’m sorry – I didn’t catch that. Could you please repeat yourself?
申し訳ありません、聞き取れませんでした。繰り返していただけますか。
電話を切る前に
Thanks for calling and have a great day.
お電話ありがとうございました。良い一日をお過ごしください。
秘書さんも必見!英語のスペルを確認するときに便利な「フォネティック・コード」
それでは最後に、英語のスペルが心配で確認したいときに便利な、「フォネティック・コード(通話表)」をご紹介します。
「フォネティック・コード」とは、英語の聞き間違いを防ぐために作られた規則です。
例えば、アルファベットの「B」と「D」などは音が似ていますよね。
特に電話でお名前を聞く時など、どちらなのか分からないことも……。
そこで便利なのが、この「フォネティック・コード」です。
「A for Alfa」(アルファのA)や、「B for Bravo」(ブラーヴォーのB)というように、スペルを説明するのに役立ちます。
「フォネティック・コード」にはいくつか種類がありますが、最も一般的なのは以下にご紹介するNATO(北大西洋条約機構)が定めたものです。
世界中で使われているので、どのような相手でも伝わるはずです。
例えば、相手の会社名「Bhas(仮)」のスペルが分からなかったとき、「Is it B for Bravo, H for Hotel, A for Alpha, and S for Sierra? Is it correct?(ブラーヴォーのB、ホテルのH、アルファのA、そしてシエーラのSですね。これで正しいですか?)」と聞くことができます。
実際に私は、この「フォネティック・コード」プリントアウトして、電話を取ったときに見える位置に貼っていました。
必要なときにすぐに確認できるということが、安心感につながっていました。みなさんも、ぜひ試してみてくださいね。
フォネティック・コード一覧
会話のパターンを覚えて準備をしておけば、大丈夫!
いかがでしたか?
今回は、英語での電話対応について、私の秘書時代の失敗談や成功体験をもとに、緊張しないためのコツをご紹介しました。
英語の電話は、出るときもかけるときも緊張してしまうと思いますが、会話のパターンを覚えて、準備をしておけば大丈夫です。
ぜひ、この記事でご紹介したコツを参考にしてみてくださいね。
それでは秘書のみなさん、今日もお疲れさまです。
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法律事務所での秘書経験を経て、現在はイギリス在住。
Webライターや校正者、オンライン日本語教師として活動しています。
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