秘書と上司の信頼関係 ~もう一歩踏み込んでコミュニケーションを~

秘書のみなさん、こんにちは!

今回は「秘書と上司のコミュニケーション」について、お話したいと思います。
私は未経験で秘書になったこともあり、最初の頃は慣れないことも多く、どうしたらいいのか右往左往していました。そんな私でも時の流れとともに、だんだんとスムーズに業務をこなせるようになっていきました。そこには上司とのコミュニケーションの量がとても必要だったと感じています。
私の経験を通して、少しでもヒントを見つけていただければ幸いです!

秘書と上司の特殊な関係性

秘書と上司の関係性は他の業務とは違って、少し特別だと思うのです。親子とも家族とも異なりますし、一般的な上司と部下というのとも違っていますよね。
個人的な相性はさておき、ビジネスを進めていくパートナーとして、もう一歩だけ踏み込んでみると、より関係性が円滑になり業務がやりやすくなると思います。詳しくご説明していきますね!

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秘書の失敗談「突然の変更手配」

突然ながら、私の失敗談をご披露しますと…。

秘書になりたての頃、前任秘書さんからの引き継ぎもほとんどないまま、簡単なファイル一冊を渡されただけで業務がスタートしました。秘書として「これでいいのかしら?」と探りながらの毎日でした。そんな時、出張中の上司から「打合せが早く終わったので、飛行機の予約を変更してほしい」との連絡が入りました。

かしこまりました!

さっそく渡された引き継ぎファイルを開きます。「ふむふむ。座席は前方の通路側ご希望ね!よしよし、大丈夫。」

しかしながら、その日は金曜日。さらに夕方の時間帯だったため、札幌から羽田への便は空席がなかなか見つけられませんでした。
ネットで空席が見つけられないので、航空会社に電話をしてみましたが一向に繋がらない…。
そんな時に限って、大事な会議リスケ依頼の電話が!大急ぎで対応する必要があります。こんな風に、忙しい時っていろいろと重なるんですよね。
やっと航空会社と電話が繋がり、フライトの変更をお願いしました。ところが「大変込み合っており、窓側ならご用意可能です」との回答。

変更期限の5分前というギリギリのタイミングでしたし、この電話を切ってしまったらもう二度と繋がらないかもしれない!そう思った私は、上司には事後のご承諾をいただこうと、確認せずに窓際のお席でフライトの変更をしました。

自分で判断。その結果は?

フライトの変更がうまくいった旨を上司にご報告したところ、「どうしても通路側が良いので、自分でどうにかする。」との返答が返ってきました。後からお伺いしたところ、持病をお持ちのご事情があり、通路側は必須要件だったとのことでした。
この時には結局ご自身で空港カウンターにて交渉していただき、通路側のお席のあるフライトを手配していただきました。

引き継ぎの際にもらったファイルに、「※注意※ 持病をお持ちのため、通路側必須!」などと書いておいてくれればあのような判断はしなかったと思います。
この時の教訓として、新しい上司についた時はお時間をいただいて、基本的な情報と共に雑談を交えながら、趣味趣向などもお伺いするようにしました。

そうすると「窓際が良い」という情報だけでなく、「どうして窓際が良いのか?」という理由まで知ることができます。
その理由は、「景色が見たいから」「眠りたいから」「なんとなく、好きだから」など、ご本人しかわからないことです。このようにご要望の裏側が分かっておくと、応用が利いてよりきめ細やかな対応ができるようになるかと思います。

デキる秘書さんの対応話 ~「察する」~

もう一つお話させて下さい。こちらは、以前の上司からお伺いしたデキる秘書さんのお話です。

その秘書さんの上司は、当時関わっていたプロジェクトの関係で、毎週新幹線で移動していたそうです。別のプロジェクトメンバーの方も同様に毎週の移動となるため、そのメンバーの予定も確認し、行きの新幹線では隣のお席を手配していたそうです。
それにより現地に入るまでの間に、出張先での会議内容や、今後の経営戦略について、またゴルフや飲み会の企画等々、フランクに会話ができ、非常に有意義だったそうです。
それを聞いて、素晴らしい!と思いましたが、さらにプラスアルファの気遣いがあったんです。

その秘書さんは、帰りの新幹線は、他のメンバーと近い席にならないように新幹線の時間や車両をずらして予約していたとのことなんです。上司の性格やお好みがあるので、正解は何とも言えませんが、こちらの上司の場合は、プライベートを大切にされる方のため、行きの移動時間は仕事に活用するけれど、帰りはゆったりと過ごしたいという隠れたご意向があったようです。
この秘書さんは上司からそうしてほしいと頼まれたわけではなく、普段の上司の行動から「察して」手配していたとのこと。
このお話をお伺いしてから、秘書業務の奥深さを改めて感じたものです。

秘書として「提案」も大切!

忙しい毎日の中で、やらなければいけない業務はいくらでもあると思います。調整や管理を淡々とこなしていくだけでなく、一歩踏み込んで「察して」手配できるかは秘書の腕の見せどころかもしれませんね。ただし、上司との関係性が浅い時期では、そこまで踏み込んでもいいのか、さじ加減も難しいところだと思います。

お打ち合せなどで来社したお客様と、お待ちいただいている間に雑談をしていると「うちの秘書が細かくてね…」とか「スケジュールの連絡がマメでねぇ、返事をしないと怒られるんだよ…笑」などと、こぼされる方がいらっしゃいました。これって一種の「秘書自慢」だなぁ。と思ってお聞きしていました。そういう方々はきちんと秘書さんとコミュニケーションが取れていて、文句を言うような素振りをしながらも、快適にお仕事をされている様子が伺えたからです。

差し出がましいかしらなどと思わず、こうした方が喜ばれるのでは…と思ったことは一度試してみると、秘書力アップに繋がるのではないかと思います。

今回は、上司との一歩踏み込んだコミュニケーションについてお話させていただきました。

秘書のみなさん、今日もお疲れ様です!

satoko

別業種から転職して派遣秘書からスタート。2回の転職後、大手グループ系列の上場会社代表取締役秘書を経験。
同じ業務でも「秘書としての対応」の違いを右往左往しながら学んできました。そんな中で経験した失敗や納得エピソードなどを書いています。
出産を機に退職。現在はお子ちゃまと求職中(笑)

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