秘書のみなさん、こんにちは! Emilyです。
みなさんは、ご自身が秘書として行っている仕事をマニュアル化していますか?
引き継ぎ時はもちろん、日々の業務の中でも、正確かつ効率的に仕事を進めるためにはマニュアルがあるととても便利ですよね。
しかし、秘書業務は非常に細かく多岐にわたるもの。
何からマニュアル化したら良いか分からなかったり、マニュアル化することで臨機応変さが失われてしまうのではないかという心配が生じたりすることもあると思います。
秘書業務にマニュアルは不向きかどうか。
様々な意見があると思いますが、私自身は、秘書業務もマニュアル化して良いと思っています。
実際、私は職場で多くのマニュアルを作成・活用していますが、マニュアルがあることでより仕事がしやすくなった実感がありますし、同僚からも好評です。
そこで今回は、私がどのようにして秘書業務をマニュアル化し、活用しているかをみなさんにもご紹介したいと思います。
目次
秘書業務にマニュアルは不向き?
会社によって、また上司によって、秘書の仕事内容は様々。
また、同じ仕事であっても、その時々の状況で求められる対応が異なることも多々あると思います。
まさに「正解がない」仕事だからこそ、秘書業務を明確にマニュアル化するのは難しいものですよね。
しかし、秘書に求められる臨機応変さや判断力は、ベースとなる仕事のやり方が確立されているからこそ、発揮できるものだと私は思っています。
「基本あっての応用」と言われるように、マニュアルによってその仕事の基礎を固めておくことで、不測の事態への対応もよりしやすくなるのではないでしょうか。
また、私のように企業の秘書室などに所属する秘書の場合は、自分だけでなく同じ業務に携わるスタッフ全員が同じクオリティで仕事をこなせるようにすることも大切ですよね。
マニュアルがあれば、新人育成の際にもレクチャー内容の統一化を図ることができ、レクチャーにかかる時間を短縮することもできます。
さらに、確立されたフローがマニュアルとして明文化されていれば、仕事の全体像が俯瞰的に捉えやすくなりますので、見直しや改善も行いやすくなります。
このように、マニュアルがあることで得られるメリットは多く、上手に活用することでより仕事をしやすくすることができると思っています。
「秘書業務のマニュアル」必要性はこうして判断
実は、私が入社した頃、職場にマニュアルはほとんどありませんでした。
引き継ぎは先輩からの口伝で、聞き逃さないようにと毎日必死にメモをとっていたものです。
その後、仕事に慣れて後輩もでき始めた頃、当時の自分の苦労を思い出して、マニュアルをしっかり整備しようと思い立ちました。
しかし、いざマニュアルを作成しよう!と意気込んでも、始めはなかなか上手くいきませんでした。
全ての業務をマニュアル化しようとして、その膨大な作業量に挫折してしまうのです。
マニュアルを作成する際にはまず、その業務がマニュアルに向くか向かないかを見極めたり、作成の優先順位を判断したりするための基準をつくることが大切なのだと思います。
そこで私は、以下の3つの条件を満たしたら「マニュアルが必要」と判断するようにしました。
- 定期的に発生する業務である
- 担当者が複数である、もしくは担当者の変更予定がある
- 複雑な業務である
例えば、スタッフが毎日交代で植物の水やりをするというルーティンワークがあるとします。
定期的に発生していて、担当者が複数いる業務ですが、複雑な業務ではないため、わざわざマニュアルをつくる必要性は低いと判断します。
次に、上司の年賀状手配を近々後輩に引き継ぐ予定がある、という状況を例に考えてみます。
これは、毎年定期的に発生する業務であり、かつ手順の多い比較的複雑な業務です。
そして、担当変更を予定しています。
この場合は、3つ全ての条件を満たすので、マニュアルは必要だという判断をします。
私はこの基準をつくったことにより、マニュアル化の必要性を的確に判断することができるようになったと感じています。
様々な業務に当てはめやすい普遍的な条件だと思うので、よろしければ参考にしてみてくださいね。
秘書マニュアルの作成の手順とコツ
せっかくマニュアルを作成するなら、できるだけ分かりやすいものにしたいですよね。
私がマニュアル作成の際に意識している手順やコツをご紹介します。
手順① 盛り込むべき内容を書き出す
(例)
- その業務の目的やゴール
- 5W1Hを意識した作業工程
- 工程ごとの所要時間
- 注意事項 など
手順② 形式や構成を決める
(例)
- 手順書
- チェックリスト
- フローチャート
- FAQ集 など
手順③ ①で書き出した内容を②に沿って清書する
(分かりやすくするコツ)
- 一文は短く、端的にする
- 曖昧な表現や漏れがないように注意する
- 略称や専門用語を控える、もしくは説明を加える
- フォントと文字サイズ、通し番号のふり方などに規則性をもたせる
- 必要に応じて図や写真、イラストなどを用いる
- 作成日や更新日を明記する など
手順④ 誤字や分かりにくい箇所がないか見直し、必要に応じて修正する
(より精度を高めるコツ)
- その業務を担当したことがない人に見てもらい、理解できるか確認する
- そのマニュアルに沿って実際に動いてみて、漏れや修正すべき点がないか確認する など
秘書さんが最初につくるマニュアルは、これがオススメ!
マニュアルが必要な業務は洗い出せたけど、どれから手をつけたらいいか分からない……。
という場合にオススメなのが、まず最初に「マニュアルの作成方法」というマニュアルを作ることです。
前述の「マニュアル作成の手順とコツ」にあるような内容を、1つのマニュアルにまとめるイメージです。
このマニュアルを最初につくれば、業務ごとのマニュアル作成は、その業務の担当者に分担することもできるようになります。
作成者がバラバラでも、基本ルールを定めたマニュアルがあることで一定のクオリティと統一感を保つことができるのです。
マニュアル作成を通して業務を俯瞰し、理解が深まったり、作成の過程でフローそのものの問題点や解決策に気付けたりするので、育成を兼ねて後輩に作成を任せてみるというのも、有意義だと思いますよ。
定期的なマニュアル点検と更新を
1度つくったマニュアルは、フローが変わるたびに更新することが大切ですが、日々の業務に追われて疎かになってしまうこともあると思います。
また、マニュアルがあることに甘えて、意味も考えないままマニュアル通りの仕事をしていたり、上司が変わってもやり方を変えずにいたりと、見直しの機会をもたなくなってしまうのも良くないですよね。
こうした事態を避けるために、私は少なくとも年に1度はマニュアルを総点検し、更新の必要性を検討する機会を設けるようにしています。
自分ひとりではなく、複数のスタッフでマニュアルを見直して、気づいた点を話し合うというのもオススメですよ。
多角的な視点で見直すことで、より精度高くマニュアルやフローそのもののアップデートができるようになると思います。
マニュアルを活用してより働きやすく!
人事異動や新人さんの受け入れ、また上司の交代などを春に控えている秘書さんも多いかもしれません。
新年度に向けて、今一度、業務の見直しとマニュアルの整備を検討してみるのはいかがでしょうか。
マニュアルは、秘書業務を円滑にし、さらにレベルアップしていくための土台を固めてくれるものだと思います。
上手に活用して、より働きやすい環境をつくっていきましょう!
それでは秘書のみなさん、今日もお疲れさまです!
企業の秘書室に所属し、社長秘書や会長秘書を経験。その後、2023年に独立し、フリーランス秘書へ!働き方やライフスタイルのこと、自分なりの考え方など、企業秘書・フリーランスの両面から幅広いテーマで記事を書いていきたいと思っています!
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