秘書のみなさん。こんにちは! sollaです。
今回は私の失敗談2つを元に、秘書の言葉遣いについて考えていきたいと思います。
少しお恥ずかしい話もあるのですが……、さっそくご紹介していきます。
目次
言葉遣いの失敗談、秘書として辿りついた結論
みなさんは上司との会話の中で何かを依頼された時、どのように答えていますか?
私の数ある失敗談の中に、答え方に関するものがあります。
当時私は、口頭での上司からの指示に対し「了解しました」と答えていたんです。
それがしばらく続いたある日、上司から「君ね。“了解しました”ってよく言うけど言い方変えてよ」とお叱りを受けたことがありました。
私は「了解しました」は、敬語だと思ってずっと使用していたのでドキっとしたことを覚えています。
その後は「承知しました」や「かしこまりました」に変えてお答えするようにし、おとがめなしとなりました。
私は「了解しました」に関して気になって調べてみたんです。
「了解しました」は敬語?
結論から言うと、敬語です。
「わかる」という意味の敬語の「了解」に丁寧語をつけて「了解しました」と言うのは失礼には当たりません。
また、「了解いたしました」はさらに謙譲語をつけているので、目上の方にも使える敬語です。
しかしながら、調べていくと、「了解しました」というのはカジュアルな丁寧語という説がありました。
敬語にフォーマル・カジュアルがあるってご存じでしたか?
「了解しました」がカジュアルな丁寧語だとしたら、当時の上司が失礼と感じたのもうなずけます。
「了解しました」は失礼、という説はどこから?
どうして失礼に感じるのかが気になって、深堀りしてみたところ、2007年の某ビジネス日本語能力テストの解説書を発見しました。
そこにはやはり「了解しました」は対等の立場の時に使う。とありましたが、理由は記載されていませんでした。
さらに調べてみたところ、1970年代のマナー本にたどり着きました。
読み解いていくと、そこに私が求めていた答えがありました!
要するに……
「了解しました」には、「わかりました」という意味しかない。
対して
「承知しました」「かしこまりました」は「わかりました」に加えて「引き受けます」という意味も含まれている。
という事なのです。
「了解しました」と言っていた当時の私は間違っていたのです。
上司への答え方は「承知しました」または「かしこまりました」が適切なんです!
まだまだ続いている失礼説論争
また、調べている間に気づいたことは、「了解しましたは失礼である」説はずっと続いているようで、どの記事を見ても結論は「どちらかといえば……」のように曖昧になっていました。
いずれにしても、失礼と感じてしまう方々は多いようです。
秘書としては相手が気持ちよく受け入れられるような言葉遣いをするように気を付けたいなと改めて感じました。
続いて、メールでの失敗談と解決策
みなさんは秘書として、全社員に向けてメールを送信することはありますか?
メールでの言葉遣いを考えた時、いつも思い出す失敗談をお恥ずかしながらご紹介します。
当時私がいた会社は、会議室を使用した後は各自で片づけをするという社内のルールがありました。
ほとんどの人たちは、元通りの状態に片づけてくださっていましたが、例外もちらほら……。
使ったまま散らかっていたり、電気をつけっぱなしだったり、ひどい状態の時がありました。
会議後の状態をチェックして、散らかっていたら私が片付けていましたが、ある時期、散らかった状態のまま放置されていることが連続で起きたんです。
これは、今一度ルールをお知らせしなければならないと思い、全社員に向けてメールを配信することにしました。
会議室使用後のルールを思い出していただき、次に利用する人たちが気持ちよく使えるように。
というメッセージをお伝えするにはどんな言い方がいいかと考えて、「ルールを守らなかった人たちを責めるのではなく、みんなでルールを守りましょう」というメッセージをカジュアルに伝えようと思いました。
そして送った「カジュアルすぎたメール」とは
メールの内容は大体こんな感じでした。
従業員の皆様
いつも会議室をきれいにご利用いただきありがとうございます。
会議室を使用した後に、次の方たちが気持ちよく会議が始められるよう、ホワイトボードを消す、イスを元に戻す、紙コップなどを片付けるなど、各自で行うよう社内でルールが設けられています。
残念ながら、最近ルールが守られず、散らかったまま退室されるケースが増えています。
私に魔法が使えれば、一瞬で元通りのキレイな状態に戻すことは簡単です
(*゚ー^)/’`*:;,。・★ラリホー☆・:.,;*
ですが、それはできないので、やはり皆様のご協力が必要です。
今一度、会議室利用時のルールをご確認の上、片付けをお願いします。
社内では、このメールにたくさんの反響がありました。
- ちゃんとラリホーって片付けるね(笑)
- sollaさんが怒ってるのわかったよ。でもすんなり受け止められる内容でいいメールだった
など応援してくださるコメントもありましたが、一方で、
- 秘書が「ラリホー」ってなんだよ
- 仕事中に魔法とかふざけてんの?
- 毎回ラリホーでsollaさんが片付けくれるんだよな
などなど、お叱りのコメントもたくさんいただきました。
本音は、「堅苦しい言葉遣いじゃやってくれないから、軽く注意する感じにしたんじゃん。そんなに細かいこと言わなくてもいいんじゃないの?」って思いましたが……。
いずれにしても、マイナスのご意見を真摯に受け止めなければいけないなと反省しました。
やはり「秘書」の言葉は会社(上司)の言葉として受け止められるんだなとも感じました。
秘書から発信される言葉は会社としての言葉なんですよね。自覚をした一件です。
当時の私は「誰からも気軽に声をかけていただけるような秘書でありたい」と思う気持ちからカジュアルなキャラクターで勤めていました。
マイナスのご意見をいただいた方々とも普段は気さくにコミュニケーションをとっていたので、“ラリホー”を不快に感じる方がいらっしゃるとは全く考えもつきませんでした。
今考えてみると単に「スベッた」んだろうなとも思います(笑)。
秘書が心がけたい言葉遣い、3つのポイント
その後は、社内メールであっても言葉遣いに気を付けるようになりました。
この3つのポイントを心がけるようにしています。
- 自分からのメッセージであっても「会社・上司ならどんな風に言うか」を想像して言葉を選ぶようにする
- ちょっとでも気になる言葉があったらシッカリ調べる
- 5W1Hを使って、明確に・伝え漏れなく・余計なことを書かずに箇条書きにする
口頭でもメールでも、優しい言葉選びを心がけたいと思っています。
ぜひ、私の失敗から多くを学んでください!
ちなみに会議室使用後のルールの件は、その後「ラリホー令」として社内に広まり、会議を終えた人たちがわざわざ私の席にいらして「ラリホー完了しました!」と報告していただけるようになりました(笑)。
秘書のみなさん、今日もお疲れさまです!
外資系・日系、大手企業から個人事業まで、幅広く社長秘書の経験あり。どんな困難でも楽しむ事が得意です。
趣味はローラースケート・ゴルフ・ツーリング。
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