秘書のみなさん、はじめまして。
企業内スタートアップ事業でCEOの秘書を担当しているサヤと申します。
これまで、日系・外資系、上場・プライベートなど、複数の異なる企業風土で、多くの個性豊かな役員の秘書を経験してきました。
私の経験がみなさんのお役に立てば嬉しいです!
どうぞよろしくお願いいたします!
最初の記事は、引き継ぎにも役立つ「ファイルとフォルダの整理・管理術」についてご紹介していきたいと思います。
目次
目的のファイルが見つけられない理由とは?
秘書にとって書類管理は重要な仕事のひとつですよね。
オフィスのペーパレス化が進み、電子ファイルでの保存が一般的となりました。
電子ファイル(以下、ファイル)は紙書類のようにかさばらないし、保存場所(企業サーバー、クラウドなど)の容量も大きいので、「とりあえず」と無造作に保存することも多いのではないでしょうか。
私の場合もまさにそうで、気づいたら多くのファイルを雑多に保存していました。
また、これらのファイルをフォルダ分けしていなかったり、していても体系的(=個々別々のものが、ひとつの理論的な秩序やまとまりの中に収まっている様子)でないため、目的のファイルを効率的に見つけられないというストレス状態に陥っていました。
そこで一発奮起!ファイルを整理し、フォルダ管理を刷新するプチプロジェクトを行うことにしました。
これにより驚くほどファイル探しが効率化しましたので、その経験を秘書のみなさんに共有したいと思います。
既存ファイルを整理する
まず私がとりかかったのは、「とりあえず」と無造作に保存したファイルの整理です。
つまり、ファイルを「必要なものと不要なもの」に分けて、「不要なものを処分する」作業を行いました。
雑多に保存されたファイルを大きく4つに分類し、赤文字のように整理しました。
- 残すべきファイル → 引き続き保存する
- 「とりあえず」保存したが、不要なファイル → 削除する
- 内容は同じだが、微妙にファイル名が異なる複数のファイル → ひとつだけ残し、最適なファイル名をつける
- 内容が幾度と更新された、初版~最終/最新版までの複数のファイル → 変更履歴を残したい場合は各ファイルに日付をつける(※)
※例えば、「220401_〇〇取締役_定例会議一覧.xlsx」(2022年4月1日に更新したファイルという意味)のように、更新日を入れています。
日付を入れることで更新履歴を時系列で管理することができますよね。
また、日付をファイル名の後に入れる方や、西暦を4桁(上記の場合「20220401」)とする方もいらっしゃいます。
みなさんの運用しやすい方法で管理できるとよいですよね。
そして、最終/最新版だけ残せばよい場合は、古いファイルはすべて削除するようにしています。
これらの作業により、不要なファイルが削除され、必要なファイルのみが残りスッキリしました。
「フォルダ構成管理台帳」を作成する
次に上記のファイル整理で残ったファイルを、どのようにフォルダ分けするか?を考えました。
フォルダ分けは同じ種類もの(ファイル)をひとつのグループ(フォルダ)にまとめるのが一般的かと思います。
私の場合、パソコン上で「このファイルとあのファイルは同じグループかな」と一旦、フォルダ分けしたものの「いや、違う!やはり、こっちとあっちを同じグループにしてフォルダ名はこう」と行ったり来たりを何度も繰り返すことに。
そこで、俯瞰的に全体像を見ながらフォルダ分けするために「フォルダ構成管理台帳」(以下、台帳)を作成することにしました。
Excel上での作業のため、台帳上でのファイルの入れ替え・フォルダ名の変更も簡単に行えました。
Excelで作成した台帳はこのようなイメージです。
フォルダ階層の構造と通し番号、どのようなデータが入っているのかをリストアップしています。
図式してみるとこのような形になります。
フォルダ分けと命名規則のコツ
私の場合、ファイルは第2階層の中にのみ置くようにしています。
さらに、フォルダ名には、通し番号、フォルダ名、保存するデータ内容などを記載しています。
通し番号は頭に2桁の連番をつけます。
例えば1階層目は10、20、30……と+10の連番を、
2階層目はフォルダ数が増えることを見越して10、11、12….と+1の連番にしています。
このように管理すると、使う頻度の高いフォルダから若い番号をつけると上から順に表示されるため、目的ファイルがグンと探しやすくなります。
(なお、連番の付け方には様々な方法があります。一例としてご参考になさってくださいね!)
台帳に沿って整理すると、秘書業務が効率的に!
このように整理したことで、パソコン上で何度もファイルの入れ替えをした時に比べ、迷いなくフォルダに収めることができました。
また、フォルダ格納後は見た目にもすっきりし、必要なファイルを効率的に見つけられるようになりました。
新しいフォルダ構成に慣れない頃は、台帳をすぐに目につくところにおく(パソコン上で台帳ファイルを開いておく、紙に印刷してデスク周辺に貼るなど)ことで、いくつもフォルダを開くことなく目的のファイルに行きつくことができますよ。
その後のフォルダ管理で心がけていること
整理後もファイルの増加により新フォルダを追加したり、不要になったフォルダを削除することはあります。
実際のフォルダ構成と台帳の間に不整合を発生させないため、実際のフォルダ構成を変更した際は、必ず台帳も更新するように心がけています。
台帳は秘書業務の引き継ぎにも役立つ!
在任期間が長い役員の方などの場合、その方に関する秘書業務関連書類(ファイル)が歴代秘書間で脈々と引き継がれることがあると思います。
私も引き継ぐ側、引き継ぎを受ける側、両方を経験してきました。
ファイルやフォルダの管理方法、ルールは個人の考えに依るところも大きいと思います。
そのためか、私の場合は前任秘書さんから引き継いだものの、目的のファイルが自身の予想とは別のフォルダに入っていて、たどり着くまでに時間を要したことがありました。
そして「逆に私から引き継ぎを受けた後任秘書さんも、同じ様な思いをされたのでは?」と思うようになりました。
今回ファイルを整理し、フォルダ管理を刷新しよう!と決心した背景には、「未来の後任秘書さんがファイル探しで困ることがないように」という思いもありました。
台帳を見れば、目的のファイルがどのフォルダに入っているのか一目瞭然。
その点において、「フォルダ構成管理台帳」は引き継ぎ書類のひとつとして、役立つのではないかと思っています。
台帳はグループ共有フォルダの管理にも有効
秘書グループでファイルやフォルダを共有することもありますよね。
管理方法がルール化されていないと知らぬ間にファイルは増え続け、フォルダ分けも一貫していない、といった状態に陥りがちです。
よって、目的のファイル探しにも時間を要します。
そこで、グループ共通の台帳を作成し、メンバーがファイルやフォルダの管理方法について共通認識を持つことにしました。
おかげで、フォルダ管理の秩序が保たれた状態を続けられています。
ファイルを整理し、体系的にフォルダを構成したことで、ファイル探しの時間を各段に減らすことができました。
私のこのプチプロジェクトの経験が、ファイル探しに時間がかかり悩んでいらっしゃる秘書さんのご参考になれば幸いです。
それでは秘書のみなさん、今日もお疲れさまです!
日系・外資系、上場・プライベートなど、複数の異なる企業風土で、多くの個性豊かな役員の秘書を経験。現在は企業内スタートアップ事業CEOの秘書を担当。私の経験が何かしら、みなさんのお役に立てば嬉しいです!
とても参考になりました。ありがとうございます。
もし可能でしたら、各項目から1つずつ例としてどのようにリスト化されているのか教えていただきたいです。
コメントありがとうございます!
記事の中に出てくるエクセルで作成した台帳がリスト化している例になるかと思いますが、
いかがでしょうか?