秘書のみなさん、こんにちは。雲川ゆずです。
みなさんは、外国人社長や上司の秘書になったことはありますか?
私は、秘書として働いていたときに、オーストラリア人上司の秘書を担当したことがありました。
そこで今回は、外国人上司を持つことのやりがいや大変なこと、外国人上司と良い関係を築くコツなどを、私の経験を交えながらご紹介します。
今後外国人上司を持つかもしれない秘書さんのお役に立てれば幸いです!
目次
外国人上司と日本人上司、秘書視点での違いは?
私は、秘書として働いていたとき、日本人上司と外国人上司の両方を担当したことがあります。
あくまで私の個人的な経験に基づく印象ですが、日本人上司はやはり日本語がネイティブなだけあり、「言わなくてもわかる」ことがよくありました。
また、上司と秘書という上下関係をはっきりさせることを好む傾向にあるように感じました。
一方、外国人上司は、用件をわかりやすく伝えることが求められました。
さらに、日常会話などを通じてフランクに接してくれる外国人上司もいらっしゃいました。
外国人上司の場合は、日本での生活やビジネスに慣れていないことも考慮しながら丁寧に、かつ要点をまとめてお伝えするスキルが求められます。
要点をまとめてお伝えするのは日本人上司の場合でも必要なことですよね。
外国人を上司に迎える予定のある秘書さんは日本人上司を相手にそのスキルを磨かれてみてはいかがでしょうか。
外国人上司を持つ秘書のやりがい
外国人上司のもとで秘書業務をするときには、スケジュール管理や電話・メール対応など一般的な秘書業務に加え、上司の日本での生活をサポートすることもあります。
実際に私も、日本語があまり得意でなく、日本での生活にまだ慣れていない外国人上司のもとで働いたときには、宅配便の再配達の手配や、ビザに関する問い合わせを官公庁にしたこともありました。
日本人上司のもとで秘書をしていたときには経験することのなかった業務でしたが、「君のおかげで日本での生活がしやすくなった」と感謝されたときには大きなやりがいを感じることができました。
外国人上司を持つ秘書の大変さ
実際に外国人上司を担当してみて、こんな失敗談がありました。
それは、まだ私が外国人上司に慣れていなかったときのことです。
失礼があってはいけないという意識から、スケジュール確認をするだけのメールに、「お忙しいところ恐縮ですが」「申し訳ありませんが」「よろしければ」など冗長な表現を多用してしまいました。
すると上司から「君の丁寧な気持ちはありがたいけれど、ストレートに用件だけを伝えてくれれば良い」と指摘を受けました。
そこで、丁寧でありながら用件を簡潔に伝えることを意識してコミュニケーションをしてみると上手くいくようになりました。
外国人上司を初めて担当することになった秘書さんは、毎日探り探りコミュニケーションをしていくことになります。
それは上司にとっても同じこと!
「丁寧でありながら用件を簡潔に伝えること」も日常会話から意識するとお互いにとって良いコミュニケーションがとれるようになりそうですよね。
適度なコミュニケーションで外国人上司と良い関係を
先ほどご紹介した「メールで回りくどい表現を使ってしまった失敗」から、外国人上司と良い関係を築くためには「適切なコミュニケーションを取る」ことが大切なのだと感じました。
英語ができればそれで良い、ということではなく、上司が今何を求めているのか、秘書としてどう伝えるべきかを常に考えることが大切です。
また、外国人上司が日本に来て間もない場合や、日本で仕事をしたことがない場合などは、カルチャーショックを受けていないか、フラストレーションが溜まっていないか、雑談の際にさりげなく聞いてみるのもオススメですよ。
そのほかにも、外国人上司はプライベートを仕事と同じくらい大切にする人が多いため、あらかじめ長期休暇が決まっていないかなどを確認しておくと良いと思います。
秘書が外国人上司を担当するには、どれぐらいの英語力が必要?
外国人上司の秘書というと、英語がペラペラである必要があると思う方も多いかもしれません。
しかし、日系企業であったり、外資系企業でも日本支社など、日本に拠点がある場合は、外国人上司も日本語が話せる場合もあります。
もちろん、英語ができるに越したことはありませんが、英語に苦手意識がなく、外国人上司に付きながら英語力を伸ばそうという学習意欲があれば問題ないと私は考えています。
また、わからないのにわかったフリをするのはその後のトラブルの元になりやすいため、日々の業務で上司とやりとりをする中で理解できなかった単語やフレーズなどはその場で調べることをオススメします。
さらに、英語を勉強する場合でも、ビジネス英語に特化した教材を使うと、お仕事で必要な英単語やフレーズを効率よく学ぶことができますよ。
なお、外資系企業が外国人社長や役員の秘書を募集している場合は、「TOEICで800~900点」など、具体的に応募資格が決まっていることもあります。
英語の資格試験を受けることがモチベーションにつながるという秘書さんもいると思いますので、スコアの目安にしてみてくださいね。
英語が苦手な秘書さん必見!メールやスケジュール管理で使える英語の略語
ここからは、メールやスケジュール管理で使える英語の略語をご紹介します。
わかりやすく簡潔に伝えるためにビジネスでも多く使われる略語ですので、外国人上司をまだお持ちではない秘書さんもきっとお役立ていただけるはず!
ただし、外国人上司によっては秘書とのやりとりでも略語などを使いたくないと感じる人もいらっしゃいます。
ぜひ、上司の好みに合わせて対応してみてくださいね。
FYI
For your information:ご参考までに
上司に目を通しておいてほしいメールを転送する際などに、件名「FYI」と付けたりします。
RSVP
Repondez s’il vous plait(フランス語):お返事をお願いします
フランス語のフレーズですが、頭文字を取って「RSVP」と表記され、英語圏のビジネスシーンでもよく使われる表現です。
TBD
To be determined:未確定の、将来決定される
たとえば、「日にちは未確定です」というときに「the date is TBD」などと使います。
ASAP
As soon as possible:大至急
たとえば、「大至急電話してください」というときに「Please call back ASAP」などと使います。
MTG
meeting:会議
w/
with:~と一緒に
@
at:~で
上記3つを組み合わせて使うこともできます。
たとえば、「スミスさんとABCホテルでミーティング」というときに「MTG w/ Mr.Smith @ ABC hotel」などと使います。
いつ外国人上司を担当してもいいよう、秘書として心の準備を!
今回は、外国人上司の秘書について、日本人上司との違いや、やりがい・大変なこと、外国人上司とどのように良い関係を築けば良いか、また必要な英語力などについてご紹介しました。
外国人上司の秘書になることはそれほど機会が多くないかもしれませんが、可能性はゼロではありません。
その機会が来たときに落ち着いて対応できるよう、ぜひ今回の記事でご紹介したコツを参考にしてみてくださいね。
最後にご紹介した、メールやスケジュール管理で使える英語・略語も、覚えておくと便利ですよ。
それでは秘書のみなさん、今日もお疲れさまです。
法律事務所での秘書経験を経て、現在はイギリス在住。
Webライターや校正者、オンライン日本語教師として活動しています。
どんなお仕事でも秘書時代に身につけたことや経験が活きていると実感しています!
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