秘書のみなさん、こんにちは! まりこです。
前回の祝電編に続きまして今回はお悔やみの際の電報「弔電(ちょうでん)編」です。
もしかすると、年齢の若い秘書さんの中には「お葬式に参列したことがない」という方もいらっしゃるかもしれません。
上司から突然「弔電を送りたい」と言われても対応できるよう、基本的なマナーについてお伝えしますね!
目次
秘書なら知っておきたい!弔電とは?
まず、電報は、大きく分けて「祝電」「弔電」があります。
「弔電=お悔やみ電報」は、訃報(ふほう)に対し、心からの哀悼をこめて相手にお届けするメッセージです。
祝電は、結婚式や昇進祝いなどに活用されるおめでたい電報ですね。
祝電編でもお伝えしましたが、電報は台紙にメッセージを書くことで、特別な形で相手に想いを伝えることができます。
弔電を送る前に秘書が確認しておきたいポイント
お悔み電報を送る際に、上司に確認しておきたいことがいくつかあります。
そこで、秘書として押さえておきたいポイントについてまとめました。
- 通夜・葬儀・告別式の日時と場所
- 先方の宗教
- 故人と喪主のお名前・続柄
- 供花手配の有無
弔電は、会場(通夜・葬儀・告別式)へ直接送ることが一般的です。
会場名(斎場名)と住所は正確に聞いておきましょう。
宛先は、喪主宛に送ることが多いです。
故人宛に送るのかな?と迷う方が多いようですので要注意です。
喪主の名前が分からない場合は、「〇〇家 ご遺族様」と家族宛てにすることもあります。
斎場へ送る場合は「通夜の前日まで」に送るのが基本ですが、訃報はいつも突然ですよね。
急で間に合わないという場合は、告別式までに手配すれば大丈夫と言われています。
また、故人と喪主との続柄については事前に確認しておきましょう。
弔電に記載する敬称も注意が必要です。
お父様の場合は「ご尊父様(ごそんぷさま)」など普段使用しない敬称を記載することになります。
喪主との続柄を確認した後は、その敬称についても抜かりなく確認を。
そして、「弔電のみ」「弔電+仏生花を手配」両方のパターンがあるかと思います。
こちらについても確認しておくことをお忘れなく。
供花については、後ほどポイントをお伝えしますね!
宗教によって弔電も異なるの?
先方の宗教によって、台紙や供花の手配、先方へのメッセージ内容などが異なってきます。
国内の葬儀は仏式がほとんどかもしれませんが、神式、キリスト式の場合もあります。
恥ずかしながら、私は会社に入ってはじめて、宗教によって「弔電」に違いがあるということを知りました。
仏式・神式・キリスト教と、いずれも弔電を送って問題ないのですが、文面は気をつけないといけません。
忌み言葉(「重ね重ね」「再び」など)は、弔電に限らず祝電でも使用するのはマナー違反となります。
また、仏式でよく使う「ご冥福をお祈り申し上げます」という表現は、神式の場合、ふさわしくありません。
気を付けるべき単語はいくつかあるのですが、実は仏式・神式・キリスト教、宗教に関係なく使用できる便利な文面があります。
それがこちら。
〇〇様のご逝去の報に接し、心より哀悼の意を表します。
故人の信仰が分からない場合にも使用できる万能フレーズなので、知っておくと役に立つと思います。
宗教にあわせて供花(きょうか)も選びましょう
弔電のみ送る場合もあれば、供花も一緒に手配することもあります。
供花とは、亡くなられた方のご冥福を祈る気持ちを込めて、贈るお花のことです。
宗教によって、選ぶお花の種類が異なります。
仏式・神式だと、蘭・百合・菊の白い花が用いられます。
キリスト教は、百合やカーネーションを使うことが多いようです。
私も調べて知ったのですが、キリスト教では「百合(ユリ)」は聖母マリア様を象徴としているそうです。
神式でブリザーブドフラワーを手配したことがありますが、キリスト教では造花はNGで生花を送るべき、といった違いもあります。
失礼のないように、きちんとポイントを押さえておくと上司も安心ですよね。
ただし、斎場でのご葬儀の場合は、その会場でお花の手配も請け負っていることが多いと思います。
自分で手配をする前に、まずは斎場に電話をして喪主のお名前を伝え、供花についてはどのようになっているか確認してみることをオススメします。
弔電の種類、秘書として何を選んだらいい?
「弔電のみ送るパターンが多い」という秘書さんも多いかと思います。
私は過去の経験上、取引先のお役職の高い方が亡くなられたような場合は、ブリザーブドフラワーの電報を送ったり、お悔み電報(弔電)とは別に供花をお届けすることもありました。
宗派に沿った、故人に適した対応が「正解」になると思います。
台紙のみのケースですと、私はNTT電報の場合「刺繍 心藍」「刺繍 永菊」などを選ぶことが多いです。
今さらきけない! 不祝儀袋について
不祝儀袋は、仏式の場合「御香典」はOKですが、神式の場合は「御霊前」「御玉串料」とするのが一般的です。
仏式・神式共通で使えるのが「御霊前」と言われています。
キリスト教の場合、表書きは「御花料」、表袋も無地が一般的です。
文房具店などで見かける蓮の花が描かれている表袋は、とても上品で素敵ですよね。
しかしこちらは仏教で使用するものなので、キリスト教には適していません。
無難に無地を選ぶか、百合のお花や十字架などが描かれているものを選びましょう。
秘書だからこそ失礼のない手配を!
祝電とは異なり、弔電は宗教によって対応が異なるので、慎重に正確に手配をすすめる必要がありますよね。
故人と上司との関係性がそこまで深くない場合「宗教については分からない」ということも多いかと思います。
そんな時には斎場に電話をして問い合わせしてみましょう。
お花の贈り方や金額など、他にも不明点を聞くと教えてくださるはずです。
頻繁に発生する仕事ではないからこそ、いざという時に慌てないようにしたいものですね。
くれぐれも故人やご遺族のみなさまに失礼のないよう、心からの哀悼を込めて手配をしましょう。
それでは秘書のみなさん、今日もお疲れさまです!
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院長秘書など経験。
現在は講師の仕事を中心にエディター/ライターなどマルチポテンシャライトとして複数の仕事をしています。
取得資格は秘書検定1級をはじめ20以上。日々、何かしら勉強しています!
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