香典返しへの対応はどうする!?秘書を悩ませる弔事のマナー

上司が葬儀に列席した後、しばらくすると香典返しが届くことがありますよね。
「贈り物があったらお礼状を」と秘書の習慣として考えてしまいがちですが、「香典返し」にも礼状が必要なのでしょうか?
「香典返し=贈り物」として考えると少し違和感がありますよね。
でも「受け取ったこと」ぐらいは相手にお伝えするべきなのでは?とモヤモヤする気持ちも分かります!

今回はこの「香典返し」について、意味や受け取った時の対応について見ていきましょう。

そもそも香典返しとは?

そもそも香典返しとは何か?まずは一般的な知識からご紹介していきますね。
通夜や葬儀で故人に頂いた香典へ、ご遺族からのお礼の意味を込めたお返しのことを指します。香典返しには大きく分けて3パターンあるのをご存知ですか?

①即日(当日)返し

香典を受け取ったその場で手渡しすることです。元々は葬儀後の食事などのふるまいの代わりとして、関東や東北地方で始まりました。
近年では名簿の整理の手間が軽減できるということで、全国に広がりつつあります。

②忌明返し(きあけがえし)

こちらは通夜・葬儀当日には1,000円程度の粗供養品をお渡し、四十九日の法要後に香典の1/3~半額相当の品物を贈ることです。
一般的に香典返しはこの忌明返しのことを指します。

③寄付をする

あまり聞いたことがないかもしれませんが、香典の一部または全額を医療の研究や社会福祉施設に寄付するケースも増えているようです。

ここで個人的なお付き合いでも使える知識を一つ。
香典を出したからと言って必ず香典返しが来るとは限りません。
一般的な解釈として、香典が3,000円だった場合は「香典返しは辞退します」の意味となり、香典返しを贈られることはないのです。知っておくと良い知識ですね。

香典返しが届いたら?御礼状は必要?

さて、ここからは秘書の立場として考えていきましょう。秘書として勤務していると日頃のお祝いや贈り物へ、御礼状やメールをお出しすることには慣れてくるかと思います。
その感覚で香典返しにもついつい「届きました。ありがとうございます。」と送ってしまいそうになりますが、それはNGなんです。

一般的に香典返しが届いた場合、御礼状やメール、電話によるお礼の必要はありません。
「お礼のお礼」=「不幸を繰り返す」ということで仏事ではタブーとされています。

香典はこちらが渡し、相手から返礼された時点でやりとりが完結します。
完結したのに新たにやりとりを始めてしまうと、不幸にまつわることを「繰り返す」ことになるというのも納得ですね。

したがって、香典返しは「受け取って終わり」です。

それでも受け取ったことを伝えたい場合には!?

そんなタブーを知っていながら、上司に香典返しが届いたことを伝えた時に「お礼を伝えておいて」なんて言われたらどうしますか?
上司に対して「香典返しに御礼状はNGですよ」とは言いづらいですよね。
しかもお付き合いが深い方であれば、ご家族のその後が気にかかるということもあると思います。

香典返しが届いたということは「弔事を滞りなく終えました」というお相手の意思表示でもあるので、近況が気になる時には連絡を取るのにちょうど良い節目でもあります。
本音は香典返しが届いたお礼を伝えたい場合でも、そこをストレートに表に出さず暗に伝える方法で手紙を書くと良いのではないでしょうか。

そんな時に知っておくとよい言葉がこちらです。

例1)この度はお心遣いを賜り恐縮です。
例2)志の品が届きました。お気遣いいただき恐れ入ります。

NGワード:ありがとうございました。

またご挨拶の最後によく使う「くれぐれもお体ご自愛下さい」などの「くれぐれも」などの重ね言葉も、繰り返すことにより「不幸が続く」ことを連想させるとして使用を避けるべきとされています。普段以上に言葉の使い方には注意が必要ですね。

他の用事や近況報告、ご挨拶のついでに「香典返しが届きました」とさりげなく伝えるのがスマートなのではないでしょうか。

では実際の文例をご紹介!

香典返しへの手紙を出しておいて欲しいと上司に頼まれた場合、実際にどのような言葉を掛ければいいのか、迷ってしまいますよね。
このような時に私はハガキを出すようにしています。
ハガキだと長く書く必要がなく、短くても失礼には当たらず便利という理由なのですが、文面はこんな感じにしています。

ハガキの例文

拝啓
一雨ごとに温かさが増してまいりました。
ご家族の皆様におかれましては、いかがお過ごしでしょうか。
この度はお心遣いを賜り恐縮です。
日々暖かくなりますが、油断して風邪などお召しになりませぬようご自愛ください。
敬具

そこまで形式にこだわる必要もないな、という時にはメールでも良いかと思います。

メールの例文

〇〇様
ご供養のしるしを頂戴いたしました。
ご丁寧なお心遣いをいただき恐縮です。
ご家族の皆様はいかがお過ごしでしょうか。
時節柄お風邪など召しませぬよう、ご自愛ください。
株式会社◆◆ 代表取締役 ××

考えるべきは「お付き合いの度合い」!

仕事関係のお付き合いであれば香典返しの「御礼状」や「近況を伺うためのハガキ」を出す必要はないと思います。
「出さない=正しいマナー」ですから、モヤモヤする必要もありません。
でも逆に「出す=重大なマナー違反」でもないのです。

ここは故人と上司のお付き合いの度合いによって、秘書であるあなたが上司の気持ちを汲み取って判断するとベストですね。
例えば「故人と長い付き合いでご遺族とも親交があったが、何と声をかけてよいか分からない。ご遺族の近況が気になるな…」と上司が心を痛めているようであれば、香典返しを口実に連絡を取ることを提案してみると良いと思いますよ。

秘書として代理でご連絡を差し上げる場合には、こんな文章にしてみてはいかがでしょうか。

××(上司の名前)もご家族の皆様のことを気にかけております。
お力になれることがございましたら、いつでもご連絡を頂ければと申しております。

上司の言葉をそのまま伝え、ご家族を励ますことができれば素晴らしいですよね。
重ね言葉や「ありがとうございました」などを使わないよう言葉遣いに気を付けて、相手を慮る内容にしたいものです。

いつも相手の気持ちを思いやって

秘書の仕事はマニュアルがある業務もありますが、その場の状況で判断したり、相手の気持ちを推し量って行動する仕事も多いですよね。
これが簡単そうで以外に難しいこと、秘書のみなさんは実感していますよね。
この時に気を付けるのが「自分の物差し」で考えないこと!

「こうしたら、相手が喜ぶ」とか「上司はきっとこう思っているはず」とか「マナーがこうだからこれが正しい」とか、あなたの考えだけで判断しないことはとっても大事です。
私も秘書時代には、先回りして準備をするように心がけていましたが、空回りすることも多々ありました。自分の勝手な思い込みで動いてしまうところは反省点です。

自分が「こうしたらいいと思います!」と自信満々で提案しても、「いや、そこまでしなくていいから」とか「それは返って相手に負担になるよ」と上司に窘められることもありました。
空回りを続けた結果、「自分はこのように思うけれど、どう思いますか?」と必ず上司に聞きながら進めるように改善しました。
そのおかげで空回りして落ち込む機会もかなり減ったと思います。
「気持ち」が伴う仕事では特に独りよがりにならず、当事者(上司)の視点や気持ちを理解することに努めましょう。

秘書のみなさん、今日もお疲れ様です!

maiko*

元秘書です!現在は秘書の経験を生かして広報として活動しています。

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