秘書のみなさん、こんにちは!
先日、私が以前に勤務していた会社の同期と話をする機会がありました。
彼女は現役秘書として勤務しながら、4歳の男の子のお母さん業を両立するワーママなんです。
そんなS子さん(35)に「ママさん秘書」の実態についてお話を聞いてみました。
目次
入社から12年間、秘書一筋の経歴
S子さんは入社以来12年間(途中3年弱の産休育休を挟み)、ずっと秘書業務に従事しています。
同期である私から見ても、彼女はとても秘書向き!面倒見が良くてとても気遣いのできる女性です。
S子さん本人も、秘書という仕事について「入社して最初に秘書に抜擢されたときは、私に務まるかしら…と思いましたが、ここまで長く続けてこられたことで、やっと向いているのかも!と思えるようになりました(笑)」と話します。
そんな秘書一筋のS子さん。お子さんができたと分かったとき、仕事を辞めることは考えなかったのか聞いてみました。
「周りの先輩や同僚も、退職せずに休職を取っていずれ復帰するという人が多かったので、自然と同じように考えていました。そして、ありがたいことに私の場合は後任がスムーズに決まったため、休暇に入る前にしっかりと引継ぎを済ませることができました。
一旦仕事に区切りをつけて、さぁこれからは出産・育児に向き合おう!と気持ちを切り替えることができたんです。
中には、後任がなかなか決まらなかったり、引継ぎがズルズルと難航したり…というケースもあると聞くので、私は恵まれていたと思います。」
育児休職中は育児に保活に大忙し!
「出産後の一年間は、初めての子育てに毎日奔走していました。人生で最もあっという間に感じた一年間でした」と話すS子さん。
「息子が1歳を過ぎてからは、同じくらいの年齢の子供を持つ友人たちと出掛けたり、図書館や児童館に出掛けたりする余裕が出てきました。息子とベッタリ過ごすことができるのは育休中の今だけ!という思いもあって、たくさんお出掛けしましたよ。」
彼女の在籍する会社は、子供が3歳になるまで育児休職を取得することができます。そのため、お子さんが2歳になった頃からは復職を見据えて「保活」にも取り組んだそうです。
「息子が2歳になってから、徐々に母子分離に慣れさせるため、おけいこごとに通わせたり、幼稚園が主催するイベントに顔を出したりして、母親と離れている状態に慣れさせる工夫をしました。
保育園の見学会にも積極的に参加しました。また、私の住む自治体では、リフレッシュ保育(母親の育児疲れを解消するなど心身のリフレッシュのために利用できる一時預かり保育)という制度があり、保育園の雰囲気を知るために、そういった制度もたくさん活用しましたよ。」
いざ!秘書に復職!でも不安でいっぱい…
「休職中は息子との時間を第一に過ごしてきたので、パソコンも触りませんでした。テレビは子供向けのEテレのみ。周りとの会話もママ友と子育てのことばかり…。今思えば社会との接点がかなり制限された環境だったので、復職前は不安でいっぱいでした。
でも復職後には、なんてことのない昼休憩のランチタイムすらとても至福に感じたんです!子供と一緒の食事は、ゆっくり座って味わって…というわけにはいかないので(笑)」
何気ないランチタイムにも喜びを感じる一方で、やはり家庭と仕事の両立の難しさにも直面したそうです。
「自分の中の理想的なワークライフバランスは、家庭:仕事が5:5もしくは6:4で、家庭に比重を置きたかったんです。でも現実は4:6といったところです…。
元々、仕事を手抜きできないタイプで完璧主義っぽいところがあるんです。そんな性格が影響しているかなと思います。夫や実家の両親の協力があるからこなせています。
あと、子供って急に熱を出したり、体調を崩したりするんですよね。そんな時も職場の上司や同僚が理解あるおかげで、突発のお休みも取れています。」
産休から秘書に復職後、働き方に変化が!
「出産前よりも『チームで仕事をすること』を意識するようにしています。秘書業務は単独プレー的なところもあるのですが、ママさん秘書は周囲の協力を得ることが必須。
先ほども言ったように、突発的に休まざるを得ない状況も出てきますので、上司や同僚への情報共有は逐一行うようにしています。
その際に気をつけていることは、メールの転送だけで終わらせず、できるだけ口頭でもきちんと説明をするようにすることです。やはり対面コミュニケーションは、大切にしていたいと思っています。」
「あとは、時間管理ですね!出産前もダラダラ仕事をしていたわけではありませんが、以前にも増して時間の目標を持って仕事に取りかかるようになりました。
所要時間を逆算して、今日はここまでは仕上げよう!とか、これを始めてしまうと時間オーバーしてしまいそうだから明日に回そう、など常に時間を気にしながら取り組んでいる感じです。」
時短や残業制限などといった育児を支援する制度を利用するワーママも多いと思いますが、驚くことにS子さんはそういった制度を利用せずに働いているそう。
「当社にはそういった制度も整っていますが、私は利用していないんです。
ただ、フレックスタイム制は大いに活用していて、自分の担当役員が不在のときは遅めに出社したり、早めに退社するなど有効活用しています!」
会社の制度が柔軟だと働くママにとってはありがたいですよね。
「でも実は、逆を言うと、役員が在室している限りは退社できないんですよね(苦笑)。
当社はそういうところに昔ながらの感覚が根強く残っていて…。
もちろん、どうしても役員より早く帰らなければいけないときは、同僚に頼めば快く後片付けなど対応してくれます。
でも毎回お願いするわけにもいかないので、子供のところに早く帰ってあげたいな〜と、もどかしい気持ちで上司が帰社するのをデスクで待つことも正直あるんです。」
育児と秘書業務の両立で大切なことは……?
生え抜きの秘書であるS子さんにとっても、秘書業とお母さん業の両立は難しさがあることが分かりました。
最後に秘書として、母として、今後の抱負を聞かせてくれました。
「育児と仕事の両立は大変ですが、どちらも私にとってやりがいのあるコトなので、バランスを保ちながら上手くやっていきたいと思います。
まずは会社員である以上、会社の枠組みの中でやりくりするしかないので、会社の制度を上手に利用すること。もう一つ意識していきたいことは、周囲の人を上手に巻き込むこと。夫や両親、職場の仲間たちにピンチのときには快く助けてもらえるように、日頃から良好な関係を築くことを意識していきたいです。」
現在ワーママとして働く秘書さん、そして将来のワーママも、ぜひ参考にしてみてください!
秘書のみなさん、今日もお疲れ様です!
大手企業にて11年間勤務。新卒で入社後、6年間秘書の仕事に従事し、その後秘書経験を生かしながら人事の仕事も経験しました。
現在は夫の海外転勤に帯同するため退職。アメリカよりお届けします♪
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