秘書のみなさん、こんにちは! Emilyです。
上司のスケジュール管理といえば、王道の秘書業務の1つ。
とはいえ、多忙を極める上司のスケジュール管理は、決して単純なものではないですよね。
同じ日に複数のアポイントが重なったり、急な変更に対応しなければならなかったりと、秘書の悩みは尽きません……。
そこで今回は、上司のスケジュール管理における秘書のあるあるお悩みとその解決策を考えてみました!
スケジュール管理でお悩みの秘書さんがいらしたら、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
同じ日に社内ミーティングのアポイントが殺到!優先順位はどうする?
私の会社では、社内ミーティングのアポイントが同じ日に重なることが多くありました。
部署は違えど、同じ会社内では会議やイベントの日程だったり、繁忙期のタイミングだったりが似ているケースも多く、社内ミーティングを設定できる日が限られていたためです。
今でこそ、こうしたケースでの調整にも慣れましたが、新人秘書時代には優先順位の判断を誤り、上司や他部署の方に迷惑をかけてしまった経験も……。
まずは、そんな私の失敗談をご紹介します。
【秘書の失敗談】重要度や緊急性ではなく、役職でのみ優先順位を判断してしまった
常務と部長からそれぞれ上司へのアポイントが。当時の私は、迷わず常務の予定を優先しました。
ご多忙な常務の予定を最優先にすれば調整もスムーズだと思ったのです。
また、部長に「常務からもアポイントが入っていて」と説明すれば、すんなり譲ってもらえるだろうという考えもありました。
しかし、蓋を開けてみると、優先すべきは部長でした。
部長のアポイントは「取引先とのトラブル報告」という重要かつ緊急な案件だったのに対し、常務のアポイントは「翌週に控えた接待の会場提案」といった緊急性の低いものだったためです。
このときは、スケジュールを確定させる前に部長から「こういう事情なのでなんとかならないか」という相談があったので、優先順位のつけ間違いに気づくことができました。
おかげでなんとか軌道修正が間に合いましたが、一歩間違えば取引先への対応が遅れ、会社の信用を失いかねない重大なミスにつながっていたと思います。
このように、アポイントが同じ日に重なってしまった場合は、優先順位を正しく判断して予定を調整する必要がありますよね。
この判断を誤ると、上司が必要なミーティングに出席できなかったり、再調整に余計な時間を取られてしまったりする恐れがあります。
私はこのときの経験を踏まえ、社内のアポイントが重なった際には、アポイントの希望者に対して以下の確認を行うようになりました。
① ミーティングの目的や大まかな内容
② 希望日時での調整が難航した場合の変更可否と、可の場合の候補日時
③ 回答期日(できる限り早めに回答するつもりである旨は添えて)
上記3点を確認しておくことで、重要度・緊急性を踏まえた正しい優先順位の判断ができるようになりました。
また、①の「ミーティングの目的や大まかな内容」を聞くことで、アポイントの希望者に対して以下のような提案を行うこともできるように。
- 「その件でしたら、資料をお預かりして〇日までに私から上司へご承認をいただいておきますが、いかがでしょうか?」
- 「この資料だけでは情報がいささか不足しているようにお見受けいたしました。お手数ですが、〇〇についても併せて資料をご用意いただけませんでしょうか?」
このように、秘書が第1フィルターとなってアポイント希望者への提案を行うことで、ミーティングにかかる時間を短縮したり、ミーティングそのものを省略したりできる場合もあります。
上司の貴重な時間を有意義に使えるようにすることは秘書の大事な役割ですよね。
越権行為にならないよう注意する必要はありますが、上司との付き合いが長かったり、ある程度社歴を重ねたりして、判断力に自信のある秘書さんにはオススメしたい手法です。
すでに予定が埋まっている日に、より重要度の高い別のアポイントが!
アポイント希望をいただいた日が、すでに別の予定で埋まってしまっているケースもありますよね。
こちらも私の失敗談からご紹介します。
【失敗談】先約に対する確認と配慮の不足
先約として社内ミーティングが入っている日に、取引先からも面会のアポイントが!
内容を伺うと、事業に直結する重要な打ち合わせでしたので、先に入っていた社内ミーティングをリスケジュールすることにしました。
先に入っていた予定については、アポイント希望を受けた時点で「希望日時での調整が難航した場合の別の候補日時」を確認していたので、第2候補だった日へ変更することを上司へ提案。
すんなり了承が得られたので、予定が変更になった旨を社内の関係者に連絡しました。
しかし、変更連絡を聞いた関係者からは「第2候補にしていた日にはすでに別の予定を入れてしまった」との返事が……!
予定の調整はすでに終わっていたわけなので、その人に落ち度は一切なく、完全に私の確認不足でした。
この失敗の反省点は、大きく2点です。
① 状況が変わっている可能性を踏まえ、先に入っていた予定の変更可能日を改めて確認し直すべきだった
② 先に入っていた予定の変更に際しては、相手に対して最大限配慮する気持ちをもつべきだった
①については言わずもがなですが、②も秘書として大いに反省すべきだったと考えています。
今思えば当たり前のことですが、一度決まった予定を変更してもらうのであれば、相手に対する配慮を最大限に示さなければなりませんよね。
具体的には、変更が必要になった事情を相手にしっかりと説明し、まず謝罪をするべきだったと思っています。
またリスケジュールに際しては、できる限り相手の都合を考慮し、調整するように努める姿勢も必要だったと思います。
その瞬間の上司の状況として取引先を優先させましたが、だれだって業務に真剣に向き合っているはず。
確定していたスケジュールを変更されることは「後回しにされた」と感じることにもつながります。
それが重なることで社内からの上司の信用を損なうことにもなりかねません。
秘書として働く以上、こうしたやむを得ないスケジュール変更を避けて通ることはできませんよね。
そんな時でも相手にストレスや不満を与えてしまわないよう、言葉づかいや態度に気を配ることも秘書として忘れないようにすべきだと学びました。
相手との信頼関係を築き、維持することが、円滑なスケジュール調整を行うための最も重要な要素の1つとも言えるのではないでしょうか。
複数の人とスケジュール調整をしている最中に、上司から予定変更の指示!?
以前、私が社内の複数人と翌週分のスケジュール調整をしていたときのことです。
上司から1本のメールが届き、見ると「来週、3日間休みを取って帰省することになった。スケジュールの調整をよろしく」とのことでした。
秘書をしていると、このように上司からの急な連絡によって、バタバタと変更対応に追われることもありますよね。
こういったケースでは、私は以下の観点を上司に確認し、調整方法を検討しています。
① 帰省中の予定はすべてキャンセルしたいのか、Web会議システムなどで対応できるものは極力実施できるようにしたいのか
② 変更の理由として「帰省」を社内関係者に伝えて問題ないか
メールには「スケジュールの調整をよろしく」とあるだけで、どのように調整したいのかが不明確です。
急な変更対応に慌ててしまいがちな場面ですが、秘書の勝手な解釈によって上司の意向と異なる調整をしてしまわないためにも、この点については落ち着いて確認しておくことをオススメします。
また、上司が「帰省」というプライベートの予定を社内関係者に伏せてほしいと考えている可能性もありますよね。
キャンセルや変更を相手に打診する際は、相手にも事情を事細かに説明したくなるものですが、秘書として慎重に立ち回ることが何より重要ではないでしょうか。
さらに、このケースでは「複数人とスケジュール調整をしていた」という点も注意したいポイントです。
伝達する内容を間違えたり、伝達を漏らしてしまったりということがないよう、最後まで慌てず確実に対応していくことを心がける必要があるかと思います。
秘書として、上司や関係者の安心感につながるスケジュール管理を
秘書が担う上司のスケジュール管理は、会社全体の業務遂行にも影響する重要な仕事です。
社内では秘書の言動は「上司の言動」として受け取られます。
ちょっとした対応にも常に気を配ることを忘れてはいけないですよね。
社内外の関係者との信頼関係を維持し、上司が安心して仕事に集中できるよう、秘書の基本とも言える「スケジュール管理能力」に磨きをかけてまいりましょう!
それでは秘書のみなさん、今日もお疲れさまです!
企業の秘書室に所属し、社長秘書や会長秘書を経験。その後、2023年に独立し、フリーランス秘書へ!働き方やライフスタイルのこと、自分なりの考え方など、企業秘書・フリーランスの両面から幅広いテーマで記事を書いていきたいと思っています!
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