企業勤務との違いは?病院での院長秘書の経験、語ります!

みなさん、こんにちは。
私は一般企業で11年間勤めていましたが、実はその内4年間はその会社が運営する企業立病院(※)で院長秘書を経験しました

みなさんが患者さんとして病院にかかる場合、院内でよく目にするのは医師、看護師、薬剤師などといった医療に従事するスタッフばかりなので、院長秘書の仕事ぶりを知る機会ってなかなかないのではないでしょうか?
そこで、今回は私の経験を元に院長秘書のお仕事をご紹介してみたいと思います!

※医療法人ではなく、一般企業が運営する株式会社の病院。その会社の従業員しか利用できないケースもありますが、私の勤務先は地域の患者さんにもご利用いただける中規模の総合病院でした。

一般企業の秘書さんと同じ部分もあります!

院長室の環境を整えることから一日が始まり、日々のスケジュール管理、電話/メール対応、来客対応など、基本的に普通の秘書さんとやることは変わりません
ただ、お仕えするのが「ドクター」ということによる特殊性はあります。

例えば、いらっしゃるお客様は製薬会社の方だったりします。
来訪されるご用件を伺いますが、「なんちゃら(難しい疾病名)の新薬に関するご説明で…」などと言われてさっぱり???だったりします。
これは一般企業の秘書だったとしてもあり得ることかもしれませんが、分からないことはそのままにしてはいけないので、正確に聞き取れるまで恥ずかしがらずに聞き直して、正確に院長に伝達するようにします
医療用語は最初は馴染みがなくとても難しく感じていましたが、段々と慣れていきました。

また、一番驚いたお客様は元患者さんがアポなしで来訪されたときです。
ヨボヨボの(失礼!)おじいちゃんがいらっしゃって、「院長に会いたい」と。秘書としては警戒して「あいにく会議中でして…」と言ってお引き取り願おうと思ったのですが、「会議が終わるまで待つ」とおっしゃいます。
仕方なくお名前をお伺いし、院長にお伝えたところ「あー!僕の元患者さんだから、お通しして」と言われたことがありました。

院長秘書は、こういったドクターならではの交友関係もあることを念頭に置いておく必要がありますね!(笑)

院長の顔とドクターの顔と


私がお仕えしていた院長は内科系のドクターで、通常はもう臨床にたずさわられることはありませんでした。ただし、週一回の病棟回診は必ず実施し、とても大切にされていました
院長自ら入院患者さんのところに顔を出すと、やはり患者さん達はとても喜ぶのだそうです。

そんな大切な回診なのですが、実は一度、どうしても他の予定とバッティングしてしまい、私の独断でキャンセルしてしまったことがあり、院長からお叱りを受けたことがありました。
「週に一度の回診は私と患者さんとの大事な接点だから、勝手にキャンセルしないでくれ」と。
「生涯一人のドクター」という感じで、とてもプロ意識が高いのですよね。この出来事を通じて、ドクターは誰しも医師という職業にとてもプライドを持っているので、院長秘書はその点をよくよく尊重する必要があるなと感じました

ちなみに、代変わりした次の院長は外科系でしたが、この院長は外来も手術も現役バリバリやる正真正銘・現場主義の院長でした。
秘書部時代の後輩がそのドクターの秘書を担当していましたが、院長業務の合間に外来・手術のスケジューリングもしなければならず、余計に大変そうでしたよ(苦笑)。

もう一つ、院長が現場を大切にされているな〜と感じたエピソードとして、研修医育成に積極的に参画されていたということがあります。
忙しい院長業務の合間を縫って、週一回・早朝から研修医を対象とした勉強会を院長自ら主催されていました。一般的な企業のトップが自ら新入社員に週一回時間を割くということはあまりないように思いますので、やはりドクターならではの振る舞いのように感じます。

このように現場の第一線も大切にされる院長。秘書としては、回診や勉強会がなければもう少し余裕のあるスケジューリングができるのになーなんて思ってしまうところなのですが(笑)。

国内、海外問わず出張も多い!

院長はずっと病院内にいらっしゃるわけではなく、国内外問わず出張に出掛けられることも多くありました。
国内は厚労省や関係している財団などの部外の会議、海外へは国際学会への出席などでした。

出張が多ければ、それにまつわる諸手配(行程作成、新幹線きっぷ・航空券手配、宿泊手配など)もたくさん発生することになるので、もちろん大変です。
しかし、それ以上に院長が不在であることの方が苦労が多いのです。
例えば、院内会議体などの再調整が頻繁に生じますし、看護部、薬剤部、放射線部、検査部…などなど院内関係各所との調整によく奔走していたなーと思い出します。

それぞれに国家資格を有して、プライドを持って仕事をしている方々ばかりなので、そういった医療従事スタッフと上手に良好な関係を築くことも、院長秘書として必要な資質だったなと思います。

もちろん「経営者」としての役割も


当然、院長ということは病院のトップ(経営者)です。したがって、病院経営に関わる経営会議など多くの院内の会議体に出席されますし、院長のご決裁を要する案件も本当にたくさん!院長室に在室されている間はひっきりなしにスタッフが案件の説明に訪れます。

そういった経営者としての役割も果たしながら、一方でドクターとしての存在意義も追求し続ける。ドクターは研修医のときから「超」がつくほど忙しい環境に身を置いてきているので、本当にタフなんですよね。
そんなタフな院長と並走しなければいけない院長秘書も当然タフであるべき。秘書としての知性ももちろん大切ですが、体力もとっても大切な要素です。

最後に…

一般企業の役員秘書も、病院の院長秘書も経験した私の視点から、なかなか知る機会のない院長秘書のお仕事についてお伝えしてみました。
病院での秘書業務に関心のある方に、少しでも参考にしていただけると嬉しいです。

秘書のみなさん、今日もお疲れ様です!

tono

大手企業にて11年間勤務。新卒で入社後、6年間秘書の仕事に従事し、その後秘書経験を生かしながら人事の仕事も経験しました。
現在は夫の海外転勤に帯同するため退職。アメリカよりお届けします♪

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はじめまして。「Hisholio」編集長の笹木ナオミです。
私は某大手IT企業で5年ほど役員秘書として従事し、現在は秘書経験を活かしたお花屋さんを営んでおります。
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