秘書のみなさん、こんにちは!
みなさんには秘書をする上でなにか気を付けていることはありますか?「これだけはしない!」「何があってもこれだけは曲げられない!」など「秘書としてのポリシー」のようなものをお持ちでしょうか?
日々の山積みの業務に追われ、自分の考えはそっちのけで業務に徹しなければならない時もあると思います。それでも、自分のポリシーを持ち続けることで、自分なりの「秘書のスタイル」を作り上げていくことにもなると思います。
今回は私の「秘書としてのポリシー」を3つだけご紹介させて頂きます。
目次
「No」と言わない秘書であること!
私は、上司から無理難題を頼まれた時でも絶対に「No」や「できない」と言わないと決めています。
信頼して仕事を任せている秘書から業務を拒否されたら、上司はどんな気分だろうかと想像しただけで「No」なんて言えなくなります。
私が断ることで、その案件を達成するために上司自身が他の方法を考えなければならなくなります。ただでさえお忙しい上司にそんな時間を取らせたくない!と思う気持ちから、このポリシーだけは強く変わらずに持っています。
でも本当に無理なことだった場合、私はその場で「少々難しそうですが、何か方法を見つけてみます」とお伝えし、案件をお預かりするようにしています。
無理難題である理由には、上司の意地悪でない限り、何かしらの理由があるはずです。すぐにパニックにならず、落ち着いて理由を確かめ、冷静に考えれば大抵の事はクリアできるはずなんです。
「空港まで30分で行きたいんだけど」
私もいろいろな無理難題をクリアしてきたという自負がありますが、その中のひとつに、出張のため空港に向かう予定の上司から、通常だと車で2時間、飛ばしても1時間半の距離を「30分で到着できるかな」と衝撃の依頼をされたことがあります。
私は「………」と一瞬唖然として何も返答することができませんでした。
でもすぐに「かしこまりました。何か方法を考えてみますので少々お時間を頂戴します」と言ってデスクに戻り深呼吸をしました。
「絶対無理です」と言えば簡単ですが、上司は「じゃ、どうすりゃいんだ?」と思われるでしょうし、何一つ解決しません。
改めて理由を伺ってみると、「出発前に3つ打ち合わせをしたい」とのことでした。
そこで、打ち合わせに優先順位をつけ、出発前にひとつ。移動中に電話会議でひとつ。一番重要な最後のひとつは、打ち合わせの相手にお願いし、移動の車に同乗して頂き、十分な打ち合わせ時間を取っていただくことにしました。
無理難題のみに考えを集中するのではなく、前後・左右など周りに考えを広げることでいいアイデアが浮かんでくるはずです。
「できない」ではなく「何か方法を見つけよう」という姿勢を見せ、一つずつクリアしていくことでいつの間にか「任せて安心」というお墨付きを頂けるようになるはずです。
ミスをして怒られても「個人批判されている」わけではない!
いつも完璧な秘書はほとんどいません。誰もが毎日ミスのないように細心の注意を払い、気配りをしながら完璧を目指していると思います。
それでもミスをしてしまうことはあるものです。たまに上司からお叱りを受けることもあるでしょう。そんな時、私は過剰に反応して自信を失わないようにしています。お叱りを受けている内容は自分個人を批判されているわけではないからです。
ちょっと気を付ければ起こらなかったであろうミスに対して、今後は起きないようにしてほしいという気持ちを上司が伝えてくださっているということを忘れないようにしています。
個人を否定されていると思い違いをして、傷ついたり自信を失って委縮する必要はないんです。
ミスをしてお叱りを受けた時には「ありがとうございます。申し訳ございませんでした」と感謝を感じられるようにポジティブな気持ちで受け止めましょう。
秘書として「謙虚」な姿勢で先を読む!
上層部の上司と仕事をしていると自分まで「上層部」のような態度をとってしまい、話しかけにくい雰囲気を出してしまっている秘書の方が時々いらっしゃるようですが、本当に残念だなと思います。
逆に、あからさまに謙虚さを態度で表す必要は全くなく、心が「謙虚」であれば自然な形で相手に伝わると信じています。
私が思う「秘書」は社員と上司の間の風通しを良く保つための存在です。上司と社員のみなさんがコミュニケーションを取りやすくする架け橋となっている状態が、良い秘書の1つのスタイルだと思っています。
ありがたいことに、以前勤務していた会社では、社員の方から社長との打ち合わせのアポイントを申し込む前に「こんな内容なんだけど、どんなタイミングで打ち合わせを設定したらいいかな」などとご相談を頂けるようになりました。
社長の求めるゴールに足りない部分を見つけたり、議題にマッチしたタイミングをご提案させて頂いたりしていました。
打ち合わせが上手くいった社員の方から「打ち合わせが1回で済んで、案件も上手くいったよ。ありがとう」とおっしゃって頂いたことも。
仕事の生産性を高めるのにほんの少しでもお役に立てているのかなと感じ、小さくガッツポーズをした経験があります。こういったサポートができるためにも、日頃から上司としっかりコミュニケーションをとりながら、今後もこのスタイルは続けていきたいと思っています。
秘書のポリシー、その極意は?
お気づきでしょうか?
今回ご紹介した3つのポリシーは、①上司のため ②自分のため ➂社員(会社)のためという3つに区分することができます。各区分で自分の力を発揮するためのポリシーとなっています。
秘書は会社や上司のタイプによって、仕事の仕方に柔軟性を持たせることが必要とされますよね。そんな中でも、基本的なポリシーとしての軸を持っていると、ブレのないかっこいい秘書に近づけると思います。
今回ご紹介した私のポリシーが何かのヒントになるとうれしいです。
秘書のみなさん、今日もお疲れ様です!
外資系・日系、大手企業から個人事業まで、幅広く社長秘書の経験あり。どんな困難でも楽しむ事が得意です。
趣味はローラースケート・ゴルフ・ツーリング。
No comments yet.