秘書のみなさん、こんにちは! Emilyです。
ビジネスシーンでは、仕事をスムーズに進めるためのコミュニケーションが不可欠ですよね。
なかでも、組織内外との調整役となる秘書にとって「感じ良く依頼をするスキル」は、重要な要素の1つと言えるのではないでしょうか。
そこで今回は、秘書として意識したい「感じの良い依頼メール」のポイントをまとめました!
私が新人秘書時代に送っていた「残念なメール」を例に解説しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
「残念な依頼メール」の例
まずは、私が新人秘書時代に送っていた「残念な依頼メール」をご紹介します。
先日お話しさせて頂きました新規プロジェクトの件です。
事前打ち合わせの際に来月から始動予定とお伝えしましたが、その後の専務からのご指示で今月末から始動する事になりましたので、スケジュールを再度調整させて頂きたく、来週のご都合が宜しい際に改めてお打ち合わせをさせて頂けませんでしょうか。
お手隙の際に御確認の程宜しくお願い致します。
見るからにイマイチ……という感じですよね。笑
実際、このようなメールを送っていた頃は、なかなか返信をもらえなかったり、こちらの意図が正確に伝わらなかったりすることが多かったんです。
そこで私は、先輩たちのメールをマネしながら研究と改善を重ねていきました。
その過程で自覚した「残念ポイント」を1つずつご紹介します!
【残念ポイント①】メールの目的が曖昧
仕事のメールには、必ず「目的」が存在しますよね。
メール上手な先輩は、冒頭にこの「目的」を明記していることに気付きました。
先ほどのメールの例だと、改善方法は以下のとおりです。
△ 先日お話しさせて頂きました新規プロジェクトの件です。
↓
○ 新規プロジェクトの件で、打ち合わせ再実施のご依頼です。
こうすれば「依頼メールであること」「目的は打ち合わせの設定である」といった趣旨が、読み手に瞬時に伝わりますよね。
残念ポイント② 1文が長くて分かりにくい
「残念な依頼メール例」では、肝心の本題部分が冗長で、要点が捉えづらくなっています。
その原因は、1文が長すぎることだと気付きました。
文章が長すぎると、読み手に負担を与えてしまう上、誤読や勘違いを生んでしまうリスクも……。
調べたところ、メールの1文は平均30字程度にするのが適切だそうです!
一般的な文章は、平均40字程度が適切と言われているので、メールではより意識的に文を短くするのが良さそうですね。
私も今では、短い文で端的に表現することを心がけるようになりました!
残念ポイント③ 期日が明確でない
当時、私が送った依頼メールになかなか返信をもらえず、電話で状況を確認したことがあったんです。
先方の返答は「それほど急ぎだとは思わなかった」というひと言でした。
この食い違いの原因は、依頼時に私が「お手隙の際に」とだけ伝え、明確な期日を記載していなかったことでした。
たしかに、受け手からすると「いつまでに返事をすれば良いのか」が分かりませんよね。
控えめな表現は一見配慮のように見えますが「こうしてほしい」とストレートに頼んだ方が、相手に察してもらったり考えてもらったりする負担をかけずに済みます。
「なるべく早く」「できる範囲で」といった言葉も同様!
依頼メールにおいては、これらの曖昧な表現はできるだけ控えることを意識するようになりました。
とはいえ、秘書として忙しい相手への配慮は示したいもの。
そこでオススメなのが、こちらの要望を伝えた上で「むずかしければご相談ください」と譲歩の余地を残すことです!
こうしたひと言によって、受け手も「無理に強いられた」という印象がなくなり、依頼を受け入れやすくなるかと思います!
残念ポイント④ 漢字が多くて威圧感を与えてしまう
「ビジネスメールだから」と、なんとなく漢字を多用していた私ですが、これらが読み手に威圧感を与える要素になっていることに気付きました。
△ 有難う御座います → 〇 ありがとうございます
△ 宜しくお願い致します → 〇 よろしくお願いいたします
△ 御対応頂けますでしょうか → 〇 ご対応いただけますでしょうか
ひらがなにするだけで見た目が柔らかくなり、威圧感が和らぎますよね。
テキストベースのコミュニケーションでは、こちらのトーンや感情が相手に伝わりづらいもの。
意図せず冷たい印象を与えてしまわないためにも、依頼メールでは普段以上にひらがなを意識的に使うよう心がけています!
残念ポイント⑤ 余白が少なくて圧迫感を与えてしまう
ある日、部署のアドレスに、文字がぎっしりと詰まった営業メールが届いたんです。
それを見た私は、一瞬で読む気が失せてしまいました。
余白が少ないメールは、読み手に圧迫感を与えるということに気付いた瞬間です。
それからは、自分が送るメールにも以下を意識するように。
- 改行を頻繁に使う
- 空白の行をつくる
- 箇条書きを活用する
こうすることで、ぱっと見たメールの印象を明るく開放的にすることができます。
また、余白をつくることで「挨拶や前置き」「本題」「結び」など、文章が要点ごとにブロック分けされますよね。
メールを速読する人でも、本題ブロックはしっかりと読んでくれるはず。
大事な箇所を読み飛ばされてしまうリスクを軽減するためにも、余白は効果的に働くかと思います!
残念ポイントを改善した「感じの良い依頼メール」の例
前述の残念ポイントを改善したメールが以下のとおりです!いかがでしょうか?
新規プロジェクトの件で、打ち合わせ再実施の依頼です。
専務より、来月ではなく今月末に始動するようご指示がございました。
スケジュール調整のため、再度お打ち合わせをさせてください。以下より可能な日時をお知らせいただけますと幸いです。
- 1/15(月)13:00
- 1/16(火)15:00
- 1/17(水)17:00
お忙しいところ恐縮ですが、今週(金曜)までにご返信をお願いいたします。
むずかしい場合は、その旨お知らせくださいませ。
見た目の威圧感がなく、読みやすくて趣旨が明確なメールになったのではないかと思います。
1つひとつは小さな工夫でも、細部にまでこだわることでメール全体の印象が大きく変わりますよね。
実際に、以前に比べて送信相手からの返信率も上がり、仕事が円滑に進むようになりました!
お互いに気持ち良く仕事をするために
今回は、秘書として意識したい「感じの良い依頼メール」のポイントについて解説いたしました!
みなさんの気付きにつながるポイントはございましたでしょうか?
感じの良い依頼メールは、協力者と良好な関係を築くためにも重要なものです。
相手の立場に立ち、十分な配慮を示すことで、お互いに気持ち良く仕事を進められたら良いですよね。
秘書として、メール1本にもこだわり、組織の業務円滑化と協力体制の構築に寄与してまいりましょう!
それでは秘書のみなさん、今日もお疲れさまです!
企業の秘書室に所属し、社長秘書や会長秘書を経験。その後、2023年に独立し、フリーランス秘書へ!働き方やライフスタイルのこと、自分なりの考え方など、企業秘書・フリーランスの両面から幅広いテーマで記事を書いていきたいと思っています!
この記事へのコメントはありません。