秘書のみなさん、こんにちは! Emilyです。
細かい作業やスピーディーな対応を求められることも多い秘書の仕事には、その分ミスのリスクもつきものですよね。
気をつけているつもりでも、思い込みや集中力低下による人為的ミスは生じうるもの。
こうしたヒューマンエラーを防ぐためには、潜在的なリスクを知り、日頃から対策を講じておくことが大切だと思います!
そこで今回は、私が過去の失敗や経験から学んだ、ヒューマンエラーのリスクと対策についてみなさんにも共有いたします。
目次
慣れている秘書業務にも油断は禁物!
その日、私は重要なクライアントとの会議のために、朝から準備に追われていました。
真夏日だったので、お茶はぬるくならないよう会議の直前に用意しようと、テーブルにはコースターだけセット。
先に会議資料の準備に取りかかることにしたのです。
すると、上司から急な資料の修正依頼が。
予定外の対応にバタバタとしているうちに、私の頭からはお茶の準備がすっかり抜けてしまいました……!
そのことに気づいたのは、会議の開始時間になってクライアントを会議室にご案内したときです。
空のコースターを見て目が点になった私は、あわててお茶を取りに走ることになりました……。
秘書の対策:チェックリストで漏れ防止!
慣れているはずの作業でも、いつもと状況が違っていたり、他のことに気を取られたりすると、このようにヒューマンエラーを起こしてしまう可能性があるので要注意です!
私はこのときの経験をきっかけに、重要なタスクや複雑な手順はすべてチェックリスト化することを心がけるようになりました。
実際に運用しているのは会議の準備手順のほか、重要なメールの送信手順や、出張の手配手順などです。
チェックリストの作成は、保存・更新・共有がしやすいという理由でExcelを使用しています。
使用に際しては、取り出しやすさやチェックのしやすさを優先して、出力したものを手元に置いておくことが多いです。
また、以下のように活用することもあります!
- 会議室準備のようにデスクを離れて行う作業の場合は、Excelで作成したチェックリストを自身のスマホに転送し、スマホ上でチェックする
- 出張手配のように上司へ報告メールを送る業務の場合は、メールのテンプレートを作成し、そちらにチェックリスト項目を入れ込んでおく
(例)出張手配報告メールのテンプレート
詳細は以下の通りでございます。【出張の日程確認】●年●月●日(●)~●年●月●日(●)
【宿泊先への交通】 飛行機/新幹線(チケットを●月●日(●)にお渡しします)
【宿泊施設の情報】●●ホテル(チェックイン●時)
【会議や来客調整】完了/不要
【出張先での交通】タクシー/レンタカー/鉄道
【出張先での食事】 ●●レストラン(●時~/●名)
【現地で必要現金】仮払金●万円手配済み(●月●日(●)にお渡しします)【必要な書類準備】 以下をご用意し、●月●日(●)にお渡しします
①●●●
②●●●
③●●●
こうしたチェックリストに沿ってタスクを完了する前に必ず確認を行うことで、常に漏れのない対応ができるよう意識しています!
視点や認識の偏りが落とし穴!
私が新人秘書だった頃の失敗談です。
取引先へ送るお礼状の文面をパソコンで作成した私は、出力してからも誤字がないかを念入りにチェックしていました。
文章の1文字1文字まで細かく確認して「よし完ぺき!」と自信満々だったのですが、隣で見ていた先輩から「便せんが裏返しじゃない?」とまさかの指摘が!
よく見てみると、たしかにその便せんは表と裏の質感に微妙な違いがあるものでした。
「誤字がないようにしなければ」という一心だった私は、その違いに気づかずに裏返しのまま印刷をしていたようです……。
秘書の対策:ダブルチェックで他者の視点を取り入れる!
上記の経験から、自分1人で作業を行うと、どうしても視点や認識に偏りが生じてしまうことがあると痛感しました。
数字やデータの入力、重要な文書の作成など、秘書にはミスが許されない仕事が多くありますよね。
そのような仕事において、今では同僚にダブルチェックを依頼し、思い込みや習慣的操作によるエラーを発見できるよう徹底しています。
セルフチェックももちろん重要ですが、他者にチェックを依頼することで視点の違いからミスを発見しやすくなるのがダブルチェックの利点!
「忙しい同僚にダブルチェックを依頼するのは気が引ける」と感じる秘書さんもいらっしゃるかもしれませんが、相手のチェックも積極的に行うようにすればお互い様!
チームワークの一環と認識して、社内で補完し合える関係を築けると良いですよね。
疲れているときこそ要注意!
以前、イベントの準備に追われて残業が続いていた私は、上司からのメールをうっかり見落としてしまったことがありました。
普段はしないようなミスだったので、上司からも「珍しいね、今日は早くあがりなさい」とのご指示が。
もう少し残って仕事を処理したい気持ちもあったのですが、業務に支障が出るようではいけないと思い、その日は帰宅して休息を優先させました。
秘書の対策:適切な休息や睡眠を確保し、疲労を軽減!
長時間の業務や多忙なスケジュールの中では、疲労が集中力の欠如につながり、ヒューマンエラーを起こしてしまうリスクも高まるように感じています。
集中力や注意力を保って仕事を行うため、今では適切な休息や睡眠を確保し、疲労を軽減することも意識するようになりました。
なお、仕事の生産性を高めるための「心のセルフケア方法」についても、こちらの記事でご紹介しています!
ご興味のある方はぜひ併せてご覧くださいね。
意図せぬ結果を招くパソコンの誤操作!
以前、重要なデータを操作している際に、データを全消去するマクロの作動ボタンをうっかり押してしまったことがあったんです。
システム部に相談して何とか復元してもらうことができたのですが、ミスに気づいた瞬間は心臓が止まりそうだったことを覚えています……!
秘書の対策:デザインにも警告サインを組み込んで注意喚起!
日頃からバックアップをとっておくことはもちろん、危険な領域や操作に対しては目立つ警告マークや色を使用し、視覚的に注意喚起することも有効だと感じました。
また、業務プロセスの複雑さがヒューマンエラーを誘発するケースもありますよね。
不要な手順を削除してフローを簡素化するなど、常に業務をシンプルにしておくことも意識しています!
お客様のご来社時刻を勘違い?!
上司から来客の予定を伺い、準備万端で待機していた私。
しかし、ご来社予定の15時を過ぎてもお客様がいらっしゃいませんでした。
そのことを上司にご報告したところ、上司からは「先方がお見えになるのは5時だよ」とのお返事。
私が聞き間違えたか、もしくは上司の言い間違いだったのか、「15時」と「5時(=17時)」を勘違いしていたことが判明したのでした。
秘書の対策:コミュニケーションにおけるひと工夫!
聞き間違いや勘違い、理解不足などもヒューマンエラーを引き起こす要因の1つですよね。
こうした誤解を防ぐためには、明確な情報伝達を心がけることが重要だと学びました。
上記の例でも「その場で復唱して確認する」「会話後に要約メールを上司に送信しておく」といった適切な確認や文書化を行っていれば、もっと早く勘違いに気づけたと思っています。
「1時」と「7時」など聞き間違いが起きやすい音もありますよね。
普段から「時間は必ず24時間制を使う」と決めておけば、上司や周りの人たちもだんだんとそれに慣れてくれると思います。
また、少しでも曖昧な点がある場合は、遠慮せずに質問することも意識するようにしています。
今では聞き間違いや勘違いを防ぐことができるようになりました!
秘書として、ヒューマンエラー対策にも高い意識を!
今回は、秘書業務に潜む身近なヒューマンエラーのリスクと対策についてお伝えしました!
みなさんにも参考になる点はございましたでしょうか。
「いつも慎重に作業しているから大丈夫」「この仕事には慣れているから大丈夫」といった過信から、ついつい油断してしまうこともあるかもしれません。
しかし、慣れている仕事ほど集中力や注意力が低下しやすくなるもの。
正確性や信頼性を求められる秘書だからこそ、ヒューマンエラーへの対策を軽視せず、常に高い意識をもち続けることが大切だと思います!
本記事が、みなさんの意識向上や業務改善への1つのきっかけになりましたら幸いです!
それでは秘書のみなさん、今日もお疲れさまです!
企業の秘書室に所属し、社長秘書や会長秘書を経験。その後、2023年に独立し、フリーランス秘書へ!働き方やライフスタイルのこと、自分なりの考え方など、企業秘書・フリーランスの両面から幅広いテーマで記事を書いていきたいと思っています!
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