秘書のみなさん、こんにちは!YUKIです。
秘書というと、1人の上長に1人の秘書……というイメージが多いかもしれませんが、実は複数人を担当することもあります。
かくいう私も、秘書になってすぐの頃、先輩秘書に複数担当の旨を告げられた時は驚きと不安を感じたことを覚えています。
そんな、秘書デビュー早々に複数の上長を担当することになった私が実践した、おすすめの仕事術についてご紹介します。
目次
上長ごとのヒアリングシート(取扱説明書)を作成してみる
まず、それぞれの上長の好みや傾向の把握をすることが大事だと思いました。
複数の上長を担当していると、誰がどちらでどちらが誰で……と混乱してしまいますよね。
もちろん、時間が経つにつれ関係や理解は深まるものです。
しかし、忙しい上長の貴重な時間を私たち秘書が割いてはならない、そんなのは本末転倒!
少しでも早く上長に合った動きができるようにしよう!
そう思い、ご挨拶の前にExcelで上長に確認したい項目をまとめたフォーマットを作りました。
いわば、上長の「取扱説明書」です。
項目は以下のように選びました。
- お好みの連絡手段(メール、チャット、電話、オンライン通話、対面)
- Outlookカレンダーの色分け項目
- 予定調整可能な時間帯(朝何時~夜何時まで)
- 予定調整不可の曜日・時間帯
- バッファ(休憩)のお好み
- 優先すべき顧客・会議
- ご自宅の最寄り駅
- 出張の際のお好みのホテル、新幹線・飛行機のお好みの座席
- 食べ物のお好み
- 飲酒、喫煙の有無
など
コロナ禍はリモートワークの上長が多かったこともあり、連絡手段のお好みも確認しました。
「スケジュールはバッファ(休憩)なしでぶっ続けに予定を入れて欲しい!」というご要望もあったり、やはり上層部の方々の体力は底なしだな……と実感。笑
もし私が自分の判断で調整をしていたら「きっと疲れるだろうから少しお休みを入れてあげよう」などと余計な気遣いをしてしまうところでした。
最初のうちにご本人に確認してよかったな、と感じた点です。
他にも、秘書の業務としては会食の手配がありますので、お食事やお酒の好みやアレルギー、たばこの有無なども伺いました。
上長や仕事内容に合わせてカスタマイズしてみてくださいね!
ヒアリングシートを持って、いざご挨拶!
ヒアリングシートのフォーマットが完成したら、いよいよご挨拶です。
第一印象が大事なので、初日は特に清潔感のある服装を心掛けました。
元気ではきはきと明るい印象を持っていただきたいのであればベージュ系のオフィスカジュアル。
真摯で知的な印象を持っていただきたいのであればネイビーやグレー系のオフィスカジュアルがオススメです。
全身黒は重たい印象を持たせてしまうので、避けた方が無難かもしれません。
ヒアリング時に意識したいこと
上長の都合にもよりますが、ご挨拶のお時間は30分~1時間ほどいただくようにしました。
なお、上長も顔合わせの場で急に色々と質問されても困惑してしまうかもしれませんので、予めヒアリングシートをお渡しし、当日はこちらを元にお伺いを立てることをお伝えしておくとよいですよ。
もしかしたら事前にシートを埋めてくださる上長もいるかもしれませんので、臨機応変な対応が求められますね。
もしその場でパソコンで入力できる場面であれば、一言断りを入れて入力しながら進めましょう。
間違えのないよう、時間があれば最後に簡単に復唱すると確実!
ここでの一手間が、今後のサポートの効率化、上長への確認の削減にも繋がります。
せっかく貴重なお時間を頂戴しているので、ぜひ色々掘り下げて聞いてみることをオススメします。
ちなみに、上層部の方というとお堅い方が多いのでは……なんて思っていると、案外気さくな方だったり。
直接お話ししてみないと分からないものです。
いい意味で裏切られた!?私の過去のエピソードをご紹介
- 社内報では強面と有名の方を担当することになり、びくびくしながらご挨拶したら印象と反して柔和な方でびっくり!かつては部下を連れてディズニーに行ったり……元部下の方々からの評判がとてもよい方でした。
- メールでやりとりしたところ、お返事の文章が至ってシンプル。簡潔でビジネスライクなやりとりを希望する上長なのかと思いきや、いざ対面するととってもおしゃべり!どうやらタイピングが得意ではなく、話す方がお好きなんだと判明。
- 若くして役職に抜擢された優秀な上長、完璧で隙がないかと思っていたところ、お話していく中で方向音痴なことが判明!初めて訪れる場所でのアポイントは時間に余裕をもたせること、また当日のサポートもしっかりしようと心に誓いました。笑
どれもこれも、きちんと対面で向き合わなければ気付けないことでした。
やはり、組織の上に立つ方は人を惹きつけ、どこか愛される魅力があるのだなと改めて感じるエピソードです。
定期的な1on1を実施し、フィードバックをいただく
上長とは常に仕事を共にしていますが、心の内に秘めている思いは読み取れないものもあります。
そこで、私は定期的に1on1(1対1のお話の場)を設けて、そこで自身のサポートについてのフィードバックをいただくようにしました。
ヒアリングシートと同様のExcelファイルに別のシートを設け、日付・話した内容・ご要望などを簡単にまとめます。
他にも、良かった点・要改善点など自分なりに項目を増やしてみるのもオススメです。
こんなメリットも
朝から晩までぎっしり予定の詰まっている方も多く、なかなかまとまったお時間を確保するのは難しいかもしれません。
秘書である自分がお忙しい上司にお時間をいただくなんて……と気が引けるのもとっても分かります。
でも、短い時間であっても最低でも半年に1回は面と向かってお話しする機会を設けるのはとっても有意義です。
サポートの質の改善に繋がりますので、「上長のため!」と思って勇気をもって打診してみてください。
改めてお時間をいただくことで、「実はこうしてほしかったんだよね……」とか「この対応はすごく助かったよ」などというフィードバックをいただけました。
きちんと上長に寄り添ったサポートができているか、自身の秘書業務の振り返りにもなりますよ。
会社で実施の目標設定などにも生かせますし、スキルアップややりがいにも繋がるため続けていきたいと思っています。
情報をブラッシュアップ!常にヒアリングシートを最新の状態にしておく
過去に作成したヒアリングシート(取扱説明書)に記載の情報が常に正しいとは限りません。
その時の状況であったり、はたまたその日の上長の気分であったり、時間とともに様々変わることがあります。
そのため、ヒアリングシートにメモを追記したり、パターンを作ってみたりなど、より上長の好みや傾向にあった内容に更新していきます。
1on1とヒアリングシートのアップデートを繰り返すことで、より洗練された上長ごとの取扱説明書ができあがります。
担当が変わったり、別の秘書さんに代理の対応をお願いするなど引継ぎが発生した際は、このシートをお渡しするだけで引継ぎ作業の大幅な時間短縮と簡略化が可能になりますよ!
複数上司を担当しても個別の対応を心掛けよう!
いかがでしたでしょうか。
上長も1人の人間。
仕事の仕方1つをとっても、こだわりやルール、ペースがあることでしょう。
私たち秘書は、それを乱すことなく上長を身近で支える存在です。
上長のことを上長よりも理解できる、プロフェッショナルな秘書を目指したいですね。
ぜひ、このヒアリングシートを用いた仕事術を参考にしてみてください。
それでは秘書のみなさん、今日もお疲れさまです。
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